J2 昇格組が1年で降格してしまう現実。プレーオフの見直しは必要なのか?

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J2 プレーオフの意義とは?

J1 の下位 3チームが確定しました。

今季降格するのは、

  • 松本山雅 FC
  • モンテディオ山形
  • 清水エスパレス

です。

昨年 J2 から昇格した山雅と、山形が一年で降格となりました。

すいません、正直モンテディオ山形は昨年 J2 で見た限り、余程のことがない限り残留は難しいのでは?

と、正直思っていました。

ただ、松本山雅はなんだかなんだ残留するんではと思っていただけに、ちょっとショックです。

J1 の壁は間違いなくありますよね。

J2 から 3チームが昇格するようになってから、「3位以下」で昇格したチームが一年で降格してしまうのは、これで 6期連続?

  • 2009年 湘南ベルマーレ「3位」で昇格も翌年降格
  • 2010年 アビスパ福岡「3位」で昇格も翌年降格
  • 2011年 コンサドーレ札幌「3位」で昇格も翌年降格
  • 2012年 大分トリニータ「6位」でプレーオフから昇格も翌年降格
  • 2014年 徳島ヴォルティス「4位」でプレーオフから昇格も翌年降格
  • 2015年 モンテディオ山形 「6位」でプレーオフから昇格も翌年降格

という状況です。

ちなみに、それぞれ降格した時の J1 成績です。

  • 湘南ベルマーレ 最下位 勝点 16 得点 31 失点 82(残り 4 試合残して降格確定)
  • アビスパ福岡 17位 勝点 17 得点 34 失点 75(残り 4 試合残して降格確定)
  • コンサドーレ札幌 最下位 勝点 14 得点 25 失点 88(残り 7 試合残して降格確定)
  • 大分トリニータ 最下位 勝点 14 得点 21 失点 67(残り 6 試合残して降格確定)
  • 徳島ヴォルティス 最下位 勝点 14 得点 16 失点 74(残り 5 試合残して降格確定)
  • モンテディオ山形 17位 勝点 14 得点 16 失点 74(残り 2 試合残して降格確定※数字は年間成績)

という状況。

シーズン終了を待たず早々と、J2 へ送り返されてしまっています。

今年も昨年同様「プレーオフ」の存在意義というのは問われそうです。

プレーオフのメリット・デメリット

メリットとして考えられるのは、「消化試合」の減少でしょう。

J2 のサポーターとしては「昇格」の可能性が上位 6 チームまであるわけですから、シーズン終盤まで注目度も高いです。

また、サドンデスなトーナメントはドラマも多く、メディアでの露出も高まります。

そういった点ではプラスだと思います。

デメリットとしては、公平性の欠如が上げられます。

プレーオフ制度が導入されてから、3位のチームが昇格したことはありません。

一年間の積み重ねをたった 2 試合でひっくり返されるのは、公平性にかけます。

また、そうやって下位のチームが昇格したとしても、J1 で通じる可能性が低く、昇格の意義が問われてしまいます。

スポーツライターの戸塚啓氏は、プレーオフのメリットを挙げ、注目されることでクラブの向上につながるとしています。

セルジオ越後氏は年間成績の低いチームが昇格しても通用するわけがなく、プレーオフだけが注目される点について「プレーオフだけ取り上げられても、J全体の発展には寄与しない」と発言しています。

【参照】J1 プレーオフ制度

たしかに J2 のプレーオフ争いはサポーターとしては終盤まで目が話せません。

今季のアビスパを見ていれば判るように、昇格争いに絡めば地元の注目度も全然違います。

導入されてからの3シーズンは下位チームのいわゆる「下克上」が全国区でセンセーショナルに取り上げられました。

昨年のモンテディオ山形の注目度は今でも記憶にあると思います。

一方で、3位のチームからしたら一年間の積み上げをたった 2 試合でひっくり返されるのは正直洒落にならない仕組みでしょう。

確かに歪さを感じさせるものがありました。

とはいえ、プレーオフ導入前の過去 3 シーズンはその 3 位でも一年間で降格。

昨年の徳島ヴォルティスの時にも「プレーオフ」制度への懐疑的な意見も出ていましたが、個人的にはプレーオフどうこうより、

J2 から3チームも昇格する意義があるのか?

という見方のほうが正しいようにも思えます。

個人的にはプレーオフ制度も3チーム昇格も「大いにアリ」

成績的には、散々な結果で降格をしてしまっている「J2の下位昇格チーム」。

そんなチームに昇格の意義はあるのか?

という意見があがるのは仕方がないと思います。

しかし、日本のサッカーの発展のためには、「必要な経験」だと思っています。

残念ながら日本では、J2 の試合を観戦するほど「サッカー文化」は成熟していないと思います。

先日、アビスパ福岡が横浜 FC 戦で今シーズン最多となる 16,000人がスタジアムへ観戦に訪れました。

しかし、昨シーズンのアビスパの観客動員数はせいぜい、5,000人。

戦績も好調でメディア露出が増えた2015年も平均すると、8,000人ぐらい。

J2 で低迷している間、地元メディアもほぼその存在を無視。

今季ようやくJ1 昇格が見えてきたあたりから注目度が上がってきました。

スポンサーがついて広告活動や観客誘致の活動が活発化しているのもありますが、「勝つ期待のあるチーム」じゃないと人は見に来ない。

というのは、当たり前の傾向です。

実際、私のまわりの福岡人も「アビスパは弱いから見に行かない」。

と言い切ります。

しかし、仮にソフトバンクホークスが、ダイエー時代の暗黒期にもどったとしても地元メディアは無視しないでしょう。

1995年 王監督が就任した一年目ですが、まだまだ下位が定位置だったホークスでもパ・リーグで一番観客数が多かったわけで。

それ以前の低迷期ですら、観客は1試合平均 2 万人は入っています。

ファンは相当数減ると思いますが、それでも球場へ足を運ぶファンは多いでしょう。

また、これはあくまで1試合。

野球の方がシーズンのゲーム数が多いので、年間通算になると圧倒的な差が出てきます。

やはり、日本ではまだまだ野球の方が根付いているのだと思います。

そして、メディアが無視しないのも「マーケットの大きさ」があるからこそ。

だと思っています。

Jリーグはまだまだ「チャレンジャー」

プロ野球全体の観客動員数がおよそ、2400 万人。

Jリーグ全体は、およそ 850 万人。

【参考】
Football Geist
プロ野球 Freak

野球から比べると、まだまだ「興行」として、規模の小さい Jリーグ。マーケットとしての魅力も小さい。

その割に、J1 の観客動員数はこの数年下降線をたどる一方。

既存顧客だけでは、リーグを存続させていくことは無理な状況です。

そうなってくると、新規顧客を見据えた「イベント」的な仕掛けを積極的に打っていくことは必須と言えそうです。

J1 の 2 シーズン制というのもこうした観客数の現象に危機感を感じてでてきた発想だと思います・・・。

そのへんの事情に関しては、サッカーキングに詳しい記事があります。

【参考】SoccerKING
J1が2015年より2ステージ制移行…そのメリット、デメリットとは?
[緊急インタビュー]Jリーグ、2ステージ制導入の真意を問う 中西大介(Jリーグ競技・事業本部長インタビュー)

上記読むと、Jリーグの問題がよく判ります。

つまり「理想」だけじゃ食っていけない。

ということです。

欧州などの主要リーグと同じことをやっていてやっていけるほど、Jリーグは盤石な「興行」じゃないわけです。

他と同じことをやっていて勝てるほどの規模があるわけじゃないんです。

発足から20年経過したJリーグ。

W杯にも「出場して当たり前」と思われるようになり、日本人選手の多くが海外でも通用するようになってきました。

とはいえ、現実はまだまだ「規模の小さい興行」なのです。

この規模を少しでも拡大していくことが、現状の Jリーグの最優先課題とも言えるでしょう。

そのためには、どんどん「仕掛けていく」事は大事だと思います。

※だからといって、今の 2 シーズン制が正しいかはちょっと疑問。

Jリーグの観客動員数回復は本当の意味での「地域密着」

Jリーグが規模を大きくしていく。つまり、成長していくためにはそこに参加する「クラブチーム」が成長する必要があります。

クラブチームのファンが増えることが、J リーグが大きくなることだと思います。

そのためには、現状の J3 を含め J リーグ加入クラブ全てに「J1」への可能性があることだと思います。

地元のクラブが強くなれば、その地域にファンは増えていきます。

そういった意味では、JFL から J2 そして J1 へと駆け上がった松本山雅は良いモデルだと思います(だからこそ残留して欲しかった・・・)。

実際、松本山雅の観客動員数は 年間 5位です。サンフレッチェ広島や鹿島アントラーズより多い。

こうした可能性を持ったチームが他にも多くあると思います。

今期で言えば、J2 初参戦ながら前半戦上位争いを演じた「ツエーゲン金沢」。

JFL から J3 初参戦で J3 首位の「レノファ山口」。

今季 JFL から J3 へ参入の可能性が高い「鹿児島ユナイテッド」。

こうしたチームがどんどん上のカテゴリを目指せる環境はすごく大事だと思っています。

新しいチームが活躍することで、J リーグの裾野を広げることにつながると思います。

そうすることで、J1 の観客動員数が増え、盤石になっていくと思います。

だからこそ1年でも「J1」を経験することに意義がある

J2 から 3チームも昇格する必要性はあるのか?

それもプレーオフをやって「6位」にまでチャンスを与える必要があるのか?

私はあると思います。

J1 というトップカテゴリーでプレーする。

それは選手、ファン、クラブチームが成長するために必要な経験だと思います。

1年で降格してしまったとしても、その経験はクラブにとって大きな財産になるはずです。

そして、そうした経験を持つクラブを増やすことが、今の J リーグには必要だと思います。

まだまだ、20年しか歴史のない J リーグは黎明期なんです。

プロ野球だって最初の日本職業野球連盟時代まで遡れば、80年の歴史があります。

歴史を作る意味でも、クラブチームにどんどん経験を積ませる事が必要だと思います。

特に Jリーグは野球に比べてクラブチームが圧倒的に多い。

選手だけでなく、クラブのレベルを上げるためにも「チャンス」は広くあるべきなんじゃないかなと思います。

今回清水エスパレスが J2 へ降格することで オリジナル10 で J2 経験のないチームは 3チームだそうですが。

もう、J リーグ初期のチームに頼った「大きな改革」は期待はできないと思います。

正直現状では伸びしろがない。

J リーグを更に盛り上げるには、新規参入クラブの活躍が不可欠だと思います。

そういう意味では、クラブ経営に関しては日本のノウハウはまだ未熟でしょう。

ライバルチームを助けることになるかも知れませんが、オリジナル 10 にはクラブ経営に関して他のクラブをリードして、ノウハウを共有するくらいの存在であってほしいです。

J リーグはもっと学ぶことがあるような気がします。

もちろん、「公平性」「判りやすさ」というのは大事です。

なので、J1 の 2シーズン制は疑問だったりもします。

でも、試行錯誤を繰り返すことは重要だと思います。一番最悪なのは、やりっ放し。

プロ野球の「公式球問題」のような結末は最悪です。

何が良くて、何が悪かったのか。

そういった反省もしっかり、オープンにやっていけると理想的ですよね。

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コメント

  1. ざかしんく より:

    すいません。山雅を三雅と記載しておりました・・・。

    申し訳ありません・・・。

    ご指摘下さった方ありがとうございます。