【アビスパ福岡を分析するブログ】勝ちきれなかったじゃなく、負けなくてよかったも成立するんじゃないの?第8節横浜FC vs アビスパ福岡戦を振り返る

スポンサーリンク

勝てた試合か。負けなくてよかった試合か。

一度はリードしたところを追いつかれているので「勝てた試合」と考えるのが普通なのかもしれませんが。

一歩間違えれば負けてた試合だったのかなという印象もあり。

どちらかというと、負けなくてよかったというのが横浜FC戦の感想です。

杉山のセーブに助けられました。

今のアビスパ福岡の状況は勝てる試合を落としたというほど状況が良いとは思えないから。というのもあるかもしれません。

この不安定感は山瀬、鈴木惇のセンターハーフの不安定さから来ていたり。

また試合の入り方でも横浜がきっちりアビスパ福岡対策を練ってきた中、相手がどこだろうと同じ攻めをまずは展開するアビスパ福岡。

ある程度チームの中で基本的な動きや考え方はあるかもしれませんが。

相手がそれにきっちり対策してくると、変化がつけられない(次の引き出しがない)のがアビスパ福岡の試合運びの下手さに少なからず繋がっているとおもっているのですが…。

本当にどこと対戦しても同じような攻め方をしますが、もうちょっと変化つけてもいいんじゃないかなと思ったり。

皮肉交じりに考えられる可能性としては、「横綱相撲」で勝つ。という勝利へのコンセプトがあるのかなと。

相手がどういった出方をしてこようが、ガッチリと受けてそれでも勝つ。

J2優勝が目標らしいので、まあそういう勝ち方が出来てこそ「王者」という考え方もできるのかもねー(棒

正直それを目指すのはだいぶ早い気がするけどなー。

と、思いながら第8節横浜FCvsアビスパ福岡戦を振り返ってみようと思います。

アビスパ福岡のフォーメーション

岩下不在なので代わりに堤を出してくるんじゃないかなと思っていたのですが。出てきたのは、實藤。

4バックでの中央のプレーヤーとしては個人的には堤のほうが序列が上だと思っていたので予想外。

篠原と實藤でラインコントロール大丈夫か。

またちゃんとイバを捕まえられるのか心配というのがスターティングメンバーを見たときの不安でした。

堤がイバと競って勝てるとは思いませんが、堤は人を捕まえるのはそれなりにやる印象をもっています。

むしろ、フィジカル関係なく人に置いていかれてしまうことの多い實藤のほうがよほど怖いというのが個人的な實藤の印象です。

イバは確かにフィジカル強いんですが、結構動き回るタイプなので、實藤はあっさり放り出しちゃうんじゃないかな…。

さらに不安なのは山瀬と鈴木惇のセンターハーフ。山瀬は昨年このポジションをこなしていましたが、それは攻守に手数の多い三門がいたから成立していた気がします。

特に守備で動きの悪い鈴木惇と組ませると穴しか出来ない気がしてならないのですが、試合は案の定の展開。

アビスパ福岡の狙い

アビスパ福岡は後ろでボールを持ったところからの前線の動きが鍵。

ドゥドゥのスピードと相手の守備との駆け引きの上手さに頼ったタテ一本。

もしくは、FWが中盤まで下がって楔のパスを入れさせること。

FWが下がって楔を入れるというのもただシンプルにしているわけではなく、後方でボールを保持できると見ると、まず石津が走り出します。

このシーンでは森本がサイドに展開して下がり目にいたので、前線は駆け上がってきた石津とドゥドゥ。

ドゥドゥ(状況としては森本がやることが多い)は石津の上がりと逆の動きでの中盤まで下がってきて、縦パスを受ける役割をします。

このとき、通常であれば相手の最終ラインは石津に気を取られてしまい…。

下がってボールを受けようとするFWを捕まえきれない形に持ち込むというのがアビスパ福岡の狙いだと思います。

このとき、右サイドであればドゥドゥや駒野がサイドに展開していて森本が落としたボールを拾ったり、中盤で山瀬、鈴木惇が受けなおしてサイドに展開。

という形を狙ってきます。

しかし、この日横浜FCはこの中盤まで下がるFWを最終ラインから追いかける形で対応してきました。

それが顕著に出ていたのが開始早々ドゥドゥが危ないスライディングを受けたシーン。

横浜FCはこのパターンを許してしまうと、アビスパ福岡のリズムになると考えていたようで、最初からきっちり対応する意識が強かったように思います。

駆け上がる石津には目もくれず、最終ラインから飛び出したセンターバックがセンターラインを超える位置まで追いかけてきます。

試合の序盤アビスパが主導権を握りづらかったのはこの形を上手く作らせてもらえなかったというのがあるように思います。

相手の攻め上がりに対して

今季のアビスパ福岡は前から守備をしていく意識は高いのですが…。

横浜FC戦では特に序盤相手のサイドに対してサイドバックの駒野が飛び出したときにその後ろを誰も詰めないケースが目立ちました。

岩下不在の影響かわかりませんが、この日のセンターバックは中央にポジショニングすることを意識していたのか、サイドの展開でほとんど動かない。

上記シーンも単純に4-4-2で守備するなら駒野側に一枚ずつスライドしてもいいんじゃないかなと。

で、松田はサイドでぼんやりするんじゃなくて、下がり目で良いのじゃないの?と思ったり。

前半はサイドバックと、センターバックのスペースで基点を作られるケースが多く、簡単に横浜FCにクロスまで行かれるケースがあったので…。

アビスパ福岡の守備は組織的というよりは、個なのでセンターバックはとにかく体張ってでも最後のところで止めろ的なところが個人的にはモウリーニョサッカーとの共通項を感じざる得ないのですが。

それだったらもっとブロック作ってそこからカウンター的なサッカーをしてもいい気もするんですが…。

この辺は町田ゼルビアの4-4-2が非常に組織的で今季は注目しています。6月30日レベスタで対戦しますが、個人的に楽しみです。

人を捕まえに行くセンターハーフ

守備の話をしたのでついでと言ってはなんですが。

アビスパ福岡は前目で守備をするときにセンターハーフは人を捕まえに行きます。

上記のシーンでも鈴木惇、山瀬は人を捕まえに行っています。

人を捕まえに行った結果、相手のパス先は潰しに行けるものの、ボールホルダーに寄せに行った選手がサイドで抜かれちゃったりすると完全に戻りきれず中盤がごっそり空く。

イバとレアンドロ・ドミンゲスがどフリーになったり。

下がるレアンドロ・ドミンゲスを追いかけたところ

ポジションを入れ替えた野村をあっさりフリーにしてしまったりと、山瀬と鈴木惇の「動いたあとにできるスペース」はイバ、レアンドロ・ドミンゲスにいいように使われたな感はあります。

また、前半終了間際のイバのヘディングですが…。

その前にサイドに抜けた横浜FCの野村がドリブルで進むシーン。カウンター的な形だったのですが…。

最終的にファーサイドでヘディングするイバはこのとき右サイドより。ここからファーサイドへ流れていくのですが…。このとき山瀬も鈴木惇もイバの近くに居たんですが…。

目の前を斜めに走ったはずなのに鈴木惇はただまっすぐ帰るだけ。というかボールから目が離せません。

逆に山瀬は周囲を見ながら戻っていて、イバがファーサイドに流れるのを一瞬確認した気もしたんですが、視界に入らなかったのか…。放置。

その結果、イバどころか3人がフリーでファーサイドに。よく、これ点が入らず済んだよなと。

そもそもサイドのスペースにカウンター気味に攻撃を仕掛けられているので…。

輪湖の上がった裏のスペースへ篠原と、實藤がスライドして対応しています。

このときカウンターに対して置き去りにされてしまった輪湖、鈴木惇、山瀬はセオリー的には斜めに帰陣するべきじゃないかと。

山瀬は結果的には中央に戻っていますが、上記の位置から一度ボールホルダーへ寄っています。後ろから追いかけて動きがなんかフラフラしてるんですね。

輪湖もボールホルダーの後ろに戻っても意味はあると思えません。なら、篠原が抜かれたときのために後ろのスペースに入った方が良い気がします。

鈴木惇もこのシーンでそのスペースを埋める意味があるとは思えないので(ただし輪湖が内側に戻っていればという前提)ゴール前にさっさと入った方が良い。

山瀬も鈴木惇が戻れていれば、イバが走っているのだからその外まで走ってケアできたはず。

まあ、ファーにあと2人走り込まれているので、それでほんとに万全かと言われれば謎ですが…。

もうだいぶ昔ですが、岡田監督がオシム監督を引き継いで日本代表監督に就任したときも日本代表がこの「斜めの帰陣」が出来ていないとイタリア人に指摘されていましたが、アビスパ福岡もそれが出来ていない。

この点も守備が個人頼みだと考える要因のひとつでもあるのですが…。

鈴木惇、山瀬が前半でイエローを受けていますが、相手にいい位置を取られて後ろから守備する機会がそれだけ多かったということもあったんじゃないでしょうか。

鈴木惇においてはレアンドロに完全に手玉にされていた感もありますが…。

篠原にしても實藤にしてもイバをファールでしか止めれなかったので、相手にゴール前でフリーキックを与えてしまいました。レアンドロ・ドミンゲスのキックもキレキレでしたし。

この状況を考えると下手したら2点以上点を取られてもおかしくなかったよなというのが個人的なこの試合の感想です。

杉山とポストが救ってくれました。

ルーズなプレーが失点を呼ぶ

アビスパ福岡の1失点目は結果的にはレアンドロ・ドミンゲスのここしか無いコースに決まったミドルなんですが…。

この場面だけでなく終始この試合のレアンドロ・ドミンゲスのキックはかなり精度が高かった…。むしろこの失点だけでよく済んだなと思います。

この展開は非常に今のよろしくないアビスパ福岡を象徴しているのかもしれません。

クリアの場面で突っかけられてしまった篠原のところも問題なのかもですが、この失点にはもう少し前から不満がありまして。

この失点の場面のちょっと前のプレーは、アビスパ福岡が相手に前線からプレッシャーをかけ、相手に「精度の悪いロングボール」を蹴らせるところまで持ち込みます。

相手の最終ラインでのボール回しに対して、ドゥドゥから石津と相手のプレッシャーをかけ、やや松田が遅れたものの相手のGKはロングボールを蹴るしか無い状況。

サイドに蹴られたボールはルーズボールに。完全にアビスパが拾える状況と思ったんですが…。

鈴木惇の目的のよくわからない中途半端なヘディングはイバへのスルーパスに。

特に難しい処理だとは思わなかったんですが、もし難しいと思うならいっそタッチラインに向かって出しても良かったと思うんですが…。

ここから相手に押し込まれ、篠原がクリアをしくじる形となっていきます。

個人的に鈴木惇を評価しないのはこうした中途半端なプレーが非常に多いから。

現状センターハーフで長いパスの供給能力があるのは鈴木だけですし、昨年そこがネックで攻撃が停滞したと思っているので鈴木惇の重要性はわかるのですが…。

いつまでこうしたプレーを続ける鈴木惇を使い続けるのかと。

ましてこのシーンは前からの守備でボールを奪える形のはずだったのに…。なぜ一転失点することになるのか。

それって鈴木のルーズなプレーから来ているし、鈴木だけじゃなく、ルーズなプレーをした選手を誰も詰めない雰囲気はある気がしますが…。

自陣深い位置でもボールをつなぐ意識があるのはわかるが…

アビスパ福岡は今季は自陣深い位置からでもつなぐ意識が高いです。簡単にクリアを蹴らないという方針でやってるんだろうなと。

マイボールにして攻撃へつなげていくということは悪いことではないと思うんでうが、自陣ゴール前でのプレーなのでミスをすれば、即失点なわけで。

今シーズン過去の試合でも輪湖の中途半端なヘディングから失点したり。

岩下が自陣中央で謎の横パスをしたり。

この日の篠原のプレーも、もしかしたら「つなぐ」ことを意識したばっかりに相手に突っかけられたかもしれません。

鈴木惇の中途半端なヘディングも、もしかしたらそうした「ボールをつながないと」という意識があったからこそイージーにタッチに出すという判断をさせなかったのかもしれません。

チームとしてリスク覚悟の上でやっていることかもしれませんが、個々の判断の悪さが目立つので、もしかしたらチームとして今のやり方は身の丈にあってないのでは?という疑問もあったり。

数年前のように、とにかくクリアしていた方が良かったとも言わないですが…。

ブロックを作ってそこからタテに早い仕掛けで勝負する形でも良いと思うんですけど、ビルドアップからしっかりやりたい感じなんですかね。

失点したから攻撃のリズムができる皮肉

横浜FCは得点後、中盤での守備をやや緩めブロックを作ることを意識した感があります。

当初アビスパ福岡にペースを握らせなかった「下がってボールを受けるFW」への対応は変わらないのですが、守備が前から来ないので最終ラインでボールをもって、サイドへ展開する流れで攻撃にリズムが作れました。

アビスパの1点目はほとんど森本の個人技(それと絶妙のタイミングでGKの前を横切った松田)で取った得点で組織的に崩して取った点とは思えませんが…。

とはいえ、後半の入りもサイドでリズムを作れていいた事を考えるとサイド一辺倒も考えものですが、サイドでリズムを作ることを重視していっても良いのかなと。

そこからゴール前の混戦からの押し込みとはいえ、石津のゴールには繋がっているので…。

ただ、中央でクロスにおいて怖いプレーヤー不在というのは痛い。トゥーリオがハマるはずだったとは思うんですけどね…。

ユ・インスが入ってタテへの推進力は増えた

タテへの動きという意味ではユ・インスが帰ってきたのは朗報。

後半入ってから攻撃のリズムは良かったですが、ユ・インスが入ってからタテへの推進力は増したました。

松田には悪いですが、右にイ・ユンス。左に石津で良くないかなと。松田のゴール前に顔出す動きは中央で競るプレーヤーがいない以上確かに貴重ではあるんですが…。

サイドにボールを展開したときに相手のDFラインの間に入っていわゆる「ポイント・D・スポット」のエリアで勝負がしかけられるのは魅力です。

ドゥドゥもできるのですが、ドゥドゥだけじゃやっぱりシンドい。ドゥドゥを余らせつつもこのエリアを攻めることができるユ・インスは期待したいところです。

相手もボールが出た状況も違うので単純に比較したらダメですが。

特にワントップのときドゥドゥは中央で孤立するけど、ポイントのスペースに誰も入らないケースが多い。

個人的にはイ・ユンスがはいるとこの位置を狙っていることが多い。と、思っています。

サイドでもプレーしてくれるので変に森本をサイドで使わなくてもいいですし…。

井原監督は悪くはないというけれど

やはりセンターハーフないし、ボランチの不安定さは明らかだよなと。

ここはウォン・ドゥジェの帰還を待つしか無いか…。城後もまあまあの動きは見せていましたが…。相手に付かれてしまうと弱い。

ついでにいうと、センターバックにひ弱さは思った以上に問題ですね。篠原は頑張っていると思いますが…。個人的にはやや過剰な期待だったなと思いつつあります。

ウェリントンのように動かないタイプには強いみたいですが、動いてポジションで勝負するタイプについていけないことが結構あるような。

横浜のキックの精度の高さやイバという高さもありましたが、セットプレーは攻守で相手に先に触られてましたし…。今後もセットプレーやクロスでポカっとやられるシーンは覚悟したほうがよいのかもしれません。

今後期待したいところでは枝村もベンチに入っていますが、センターハーフで試して見るんでしょうか。

むしろ現状だとサイドでも使い道がない気もしているのですが…。

右サイドならユ・インスの方が序列は上でしょう。

個人的には枝村がセンターハーフかボランチであるとすれば、鈴木惇との入れ替えですが…。個人的には鈴木惇へ厳しい評価をしていますが、それでもどうなんでしょうね。

ウォン・ドゥジェが帰ってくるのであれば、山瀬とウォン・ドゥジェの方が安定感があるかもしれません。

試合後のコメントで井原監督は「悪くはない」と何度か発言していますが、うーん。そうは思えないけどなーと。

確かに後半攻撃にリズムを作れたのは良かったですが、悪いところは随所に出てたと思うんですけどね…。

結局最後もセットプレーで押し込まれて、森本に当たったみたいでしたけど、ゴールまで持って行かれてますし。

井原監督は同点の失点シーンにはコメント内で触れませんでしたが、さすがに不運で片付けはしないですよね…。

「悪くない」とは、マスコミ向けのコメントであって本音ではないと思いたいです。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする

スポンサーリンク