【アビスパ福岡を分析するブログ】ロアッソ熊本戦でボールを自由に回されてしまった理由とは?アビスパ福岡が出来たことと出来なかったことを考えてみる。

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マンチェスター・ユナイテッド再び

「相手にボールを動かされて、耐えなきゃないけないという時間帯も結構あったかなと思います」。

と試合後に語った井原監督。

個人的には

「私はポゼッションにまったく興味を持たない」

「監督なら誰しもボール保持を好むだろう。しかし、私はそれほどでもない。ポゼッションが対戦相手を嫌がらせる類のものなら話は別だが…」

「場合によっては、相手を快適にさせてしまう。アクション映画と恋愛映画、どちらが好みかという話だ。私はアクション映画が好きなのだよ」

【参照】

「私はポゼッションにまったく興味を持たない」と語るシメオネ監督。アトレティコの試合運びには、指揮官の哲学が確かに反映されているようだ。

これは、アトレティコ・マドリードのシメオネ監督の言葉ですが。井原監督もこれくらい言い張ってくれたらもっと刺激的な監督になると思うんですが(良いか悪いかは別として)…。

まあ、キャラでないことは判っているんですが。

ボール支配率が26%でも勝ちきるアトレティコ・マドリード。そんなトンガリ具合が個人的にはとても大好きなのですが…。

今回はロアッソ熊本相手に押し込まれる時間もありました…。

「いやいや、押し込まれようがどうしようが勝てばいいんだよ!それがアビスパ福岡の哲学だ!」

と、言ってみたい気もしますが残念ながらここはスペインリーグではなく、日本のJリーグの2部、J2リーグです。

ロアッソ熊本も現状調子上がらず下位に位置するチーム。先々のことを見据えるのなら、もうちょっと余裕のある展開を見せてくれても良かったのかなと。

試合展開も前節の徳島戦まではこれまでに無い形が見えてきたなーと思ったんですが、この日は再び「マンチェスター・ユナイテッド」みたいな試合展開が帰ってきました。

それが決して悪いことではないんですし、個人的には嫌いじゃないんですけどね。

とはいえ、もうちょっと余裕ある展開のほうが見ている側としては、安心できそうなんですが…。

内容はこのあと振り返るとして。

その内容がどうであれ、この日の勝利でなんだかんだ「1位」に順位があがりました。

まだまだシーズン半ばとはいえ、優勝でJ1を目指している以上、このポジションに収まっておくのは重要ですし、勝ったことは素直に喜ぼうと思うと思います。

あと、個人的に見ている限り、やろうとしていることはチームでも共有できているし、上手くいかない点もありましたがチャレンジも出来ていたと思います。

こういう状況であれば、チームとしてはまだ上昇傾向だと思います。この調子で突き進んでほしいところ。

それでは、そんな第18節ロアッソ熊本vsアビスパ福岡戦を振り返ってみたいと思います。

アビスパ福岡のフォーメーション

この日も4-4-2で挑んだアビスパ福岡。

細かい話ですが、今回からリザーブメンバーを付け加えました。天皇杯で良い動きを見せていた山ノ井がサブに入りました。

個人的には、實藤が出てくるのかなと思っていました。實藤が出てくると可変式な攻撃時の3-3-4のシステムが見られたのですが…。

しかし、この日は駒野が左サイドで先発。駒野が右の場合は、オーソドックスな4-4-2のシステムになるようです。

實藤がサイドバックの場合は、攻撃時に實藤が「内側に絞る動き」を見せますが、この日はマイボールになると輪湖も駒野もすぐに高い位置へポジショニング。

それに合わせて、篠原、岩下がワイドに広がります。そして、回数は少ないですが鈴木惇が下がってセンターバックの間に入ることも。

後方からビルドアップするときにはこうした形を取るケースが多かったようです。

守備時も、4-4-2できっちりブロックをつくる形。

熊本は3バックで両サイドに張り出すウィングバックが攻撃のポイント。

右サイドのスピードのある田中に、左サイドの運動量豊富な片山。

前回の記事でも指摘はしてますが、實藤が内側に絞るスタイルはユ・インスの裏にスペースが空きやすいスタイルです。

【前回記事】

【アビスパ福岡を分析するブログ】第18節徳島ヴォルティス戦ドゥドゥのゴラッソの裏にはアビスパ福岡の成熟あり?今一度アビスパ福岡の戦術を見直してみる
ドゥドゥのスペシャルなゴールで勝利 個人的にJ2で今季アビスパ福岡の昇格ライバルになるチームを挙げよ。 と言われれば、確実に上が...

両ウィングバックが高い位置に出てくるかつ、皆川をトップに置いてセカンドトップに入る北朝鮮代表アン・ビョンジュンや、八久保といったところがワイドに出てくることもあります。

カウンターでサイドに基点を作られることなどを考えると、オーソドックスな4バックが良いと判断したのかもしれません。

ユ・インスや枝村が比較的高い位置を取るので、カウンターを受けると實藤がウィングバックとセカンドトップの2枚を見るようなケースも考えられるので、そういうのを避けるための布陣かなと。

先日の水戸も徳島も2トップでした。實藤の右サイドバックが出てくるとしたら、次節で対戦する新潟が4-4-2がベースです。もしかしたら、そこでまた見れるかもです。

ロアッソ熊本戦でアビスパ福岡がやりたかったことと、上手くいかなかった点

アビスパ福岡がロアッソ熊本戦で狙っていたのは、カウンターだと思います。

前半のゴールは森本の「ここしかないコース」へのシュートが決まりました。森本の高いシュート技術あってこそのシーンだったと思いますが、その直前のショートカウンターから生まれたシーンでもありました。

その点はアビスパ福岡が狙っていた形であり、4-4-2できっちりとブロックを作った意図だったと思われます。

一方で上手くいかなった点は上記の全く逆で、なかなかロアッソ熊本のパス回しにフィルターをかけきれない時間帯が多かったです。

結果、カウンターへ持ち込めないことが多かったように思います。

ではなぜ、フィルターをかけきれなかったのかなと言うのを見ていきたいのですが…。

微妙にハマらないアビスパ福岡のプレス

ロアッソ熊本の前半の狙いは右サイドに寄せてからのサイドチェンジがメインだっと思われます。

ビルドアップしながら、最終ライン3枚と、ボランチとウィングバックが連携して右サイドでパスを回して、チャンスができれば、左サイドで高い位置を取るウィングバックの片山にボールを入れるという展開。

本来なら、中盤で回しているうちに奪いたいのですが…。

前半の18分頃のシーンです。

最終ラインでボールを回す熊本の最終ライン。右のセンターバックにボールが入るのですが…。

この3バックの両サイドに誰がプレッシャーをかけるのか。このシーンではまだ松田は後方にいますが、おそらくプレスをかける仕事はサイドの松田だと思われます。

鈴木惇も、枝村も松田が出ていくことを見越すように松田の後方をケアする形でポジションを下げます。目の前にいるボランチは放置。

なぜなら、松田が出ていったところで右のセンターバックからボランチへのパスコースは森本が消しに行くためです。枝村と鈴木惇はセカンドトップ、もしくはトップへのパスコースを切ります。

森本がコースを消しているので、熊本としては、前方のウィングバックぐらいしかパスコースはありません。

この辺くらいまではいいのですが…。ウィングバックにボールが出たあたりからちょっと対応が遅い。

松田はウィングバックにボールが出ると同時に、センターバックへの折り返しのパスコースを切りつつ、ウィングバックにプレス。

しかし、輪湖の動きが遅い。

セカンドトップには枝村が下がって対応する形をとっているので、もっと早く動き出して詰めておいてほしかったですが…。

この結果、松田一人ではセンターバックへの戻しのパスとボランチへの横パスの2コースを消すことは出来ませんでした。

森本ももう少しパスコースに入る意識が高くても良かったかもですが、このシーンは輪湖が遅いのかなと。

結果、ボールホルダーに詰めきれずパスコースを消しきらなかったため、後ろにパスを戻され、せっかくプレスをかけた奪いどころを逃します。

そりゃプレスに行こうとして、かわされているので中央に完全フリーのボランチが出現。

このボランチを基点にからサイドから簡単にパスを通され、攻め込まれてしまいます。

と、こんな感じでどうも「誰か」の詰める動きが遅いのがこの日のアビスパ福岡。

後半に入ってもサイドで追い込んだところで、詰めきれない。

森本がサイドに流れてセンターバックにプレスを仕掛けたシーンですが、狭いところをパスを通されたのですが、このタイミングでは輪湖がパスの受け手にきっちり詰めていました。

しかし、せっかくサイドまで詰めた森本は、パスを通されたあとそのままプレスをパスの受け手に向かって継続すればよかったんですが、青い円のところで止まってしまいます。

あと、1歩か、2歩詰めていたら…。後ろへのパスコースを切ることができ、輪湖と森本で相手を挟めたはずです。

熊本のボール回しが巧みだった面もあるとは思いますが…。

天皇杯を挟んだ過密スケジュールに暑い気候かつ隣県とはいえアウェーということも手伝ってか、フィジカル面でロアッソ熊本に遅れを取っていたのかもしれません。

それでもなんとか、松田、ドゥドゥがゴールまであと一歩なところまで持っていくシーンがありました。

むしろ、そのへんはさすがだなと言ったほうが良いのかもしれません。

ボールが拾えないのは枝村が原因???じゃないよね?

ちなみにですが、後半頭から枝村が山瀬と交代していましたが…。

最初は中盤の守備でボールを奪えないのは、枝村の動きが悪いからか?

なんて思ってしまいましたが、改めて枝村の前半の動きを見たものの、そう悪い気もしなかったので、戦術的な交代には見えませんでしたが…。

山瀬はセカンドボールに突っ込むのが意外と?巧いので、セカンドボールも拾えてない状況を考慮してなのかなーとも思いましたが、さ後半山瀬が出てきて良くなかった感はあまりなかったですね…。

枝村に何かトラブルが発生したなんてことじゃない事を祈るばかり。

なかなか守備のフィルターがかからない状況に井原監督は…

なかなか守備が上手くいかない状況で井原監督がどうするかなと思っていたんですが。

井原監督は「人数をかける」形で対応をしてきました。

どこかの選手の動きに問題があるのであれば、その選手を交代することも可能です。ですが、この試合を見る限りどうも選手の動きの質が全体的に低い?そんな気が…。

そこで井原監督は石津を投入し、4-1-4-1のような形を作ってきます。

ドゥドゥをワントップにして、石津が中盤に入って、鈴木惇がアンカーの位置(赤丸)にいます。

人数かけないとどうしようもない。という判断だったかは不明です。ただ、きっちり奪えないでも、だいぶ守備のフィルターにロアッソ熊本のパスがかかるようになりました。

後半終了間際はだいぶ足も止っている感じありましたので、劇的に変わった感はありませんでしたが、なんとかしのいだという感じでしょうか。

どこがマンチェスター・ユナイテッドっぽいって

マンチェスター・ユナイテッドの場合、ブロックを作って守備をしますがセンターバックに関してはとにかく体を張って止めてこいや。という感じです。

組織で守ると言うよりは、肉弾戦の要素が強い気がしています。

その手の守備に関しては、アトレティコ・マドリードも近いものはありますが、アビスパ福岡にもそんな感じはあります。この辺はアトレティコぽさを感じなくもないのですが。

とにかく1対1で負けるなよ。という感じです。

アビスパ福岡に置いては、この日も岩下が体を投げ出して守備をするシーンもありましたし…。そういう意味で岩下は今のアビスパ福岡にとって最適な人材なのかも。

こういったスタイルはユナイテッドやアトレティコに近いものを感じます。

そして、体張って、投げ出して、それでもどうしようもなかったら。

その時は、GKのダビド・デ・ヘアが頑張ってなんとかするのがマンチェスター・ユナイテッドのパターン。

デ・ヘアいなかったら、何点取られていることやらというシーンが1試合でも多々あるのですが、そこはアビスパ福岡も似てますね。

この日も圍さまさまでした。そんな試合展開が、なかなかそっくりだったと思っています。

何度も言ってますが、個人的には嫌いじゃないですよ。そのスタイル。心臓に悪いですけど。

ということで、圍のナイスセーブ3連発で今回は終わりたいと思います。

次節はホームでアルビレックス新潟戦です。

新潟はこれまで順位は上がってきていませんが、昨年J1。決して侮ることはできません。勝つためにはまず、フィジカルコンディションを万全にしてくれることをまずは願うばかりです。

ちゃんと体調さえ整えば、十分勝機はあるはず。

圍、ロアッソ熊本戦セーブ集

圍セーブ一発目

圍セーブ二発目

圍セーブ三発目

しかし、こんないいGKがJ1で燻っていたというのも信じられない…。

ぜひ、圍にはアビスパ福岡でその才能を存分に伸ばしてほしいです。

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