【アビスパ福岡を分析するブログ 】2戦連続スコアレスドローながらアビスパ福岡の「積み上げ」を考えてみる

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年度末というのは忙しいですね…。

モンテディオ山形戦の前からいわゆる「年度末の多忙」というのに巻き込まれまして。

巻き込まれるというと、受け身ですが半ば自分から飛び込んだ感もあるので自業自得ではありますが。

一周遅れていますがようやく、4月2日(日)にモンテディオ山形戦を観戦しました。

もちろん、皆様間違うわけはないと思いますが、4月2日は横浜FC戦です。

一週スキップしてしまったので、モンテディオ戦、横浜FC戦を一日でたてつづけに観戦。

ようやく周回遅れを取り戻しました…。

今シーズンは、タイトに記事更新しようと思っていたのに…。

早くも挫折です。

まあそんな個人的事情からフィジカル的にもメンタル的にも疲弊した2週間でしたが、その間アビスパ福岡は2試合続けてのスコアレスドロー。

アビスパの結果も奮わなかったようで、これはこれでモヤモヤしていたのですが。

正直、モンテディオ戦などは内容良くなかったのでは?と、見ることがやや億劫になっていたり。

ただ、それはどちらかと言えば杞憂だったんじゃないかなと思いっています。

課題ももちろんありますが、収穫の多い試合だったんじゃないのかなと。

ただ、その収穫をもって横浜戦は勝ちたかったですね。

雨あられで大変な試合でしたが、山形戦の引き分けを価値あるものにするためにも勝点3ほしかったかなと。

と、2試合ひっくるめてスコアレスドロー続きのアビスパ福岡の試合を振り返ってみたいと思います。

3バックを採用してきたモンテディオ山形戦

モンテディオ山形戦では3バックを採用した井原監督。

ここは、負傷者や代表戦での離脱組などメンバーのやりくりもあったと思いますが、ちょっと驚き。

開幕から採用しているとはいえ、4-4-2 で納得行く形が出来ていなかったので。

4-4-2が固まってからのオプション的に3バックを使ってくるか?

と、考えていたので、このタイミングでの採用は意外でした。

ただ、この3バックを試みたことは結果的に(井原監督の狙い?)アビスパ福岡の組織においてプラスに作用したと思います。

実際、スコアレスドローとは言え、結果的に今シーズン初の「クリーンシート」を達成した要因となったと思います。

じゃあ、そのスコアレスドローをどう「ポジティブ」にとらえているかといいますと。

理由として、1つ上げるとすれば、選手の距離感が非常に良くなった気がする点。

前回の記事で「ダニルソンの穴」という定義を勝手に作ったんですが。

【アビスパ福岡を分析するブログ 】ポゼッション率最下位のアビスパ福岡はポゼッションサッカーを考えているのか?「ダニルソンの穴」問題と合わせて考えてみる。
「ダニルソンの穴」問題 そういえばマルコヴィッチの穴って映画があったなーと。 そう思って調べたら1999年の映画でした。 ...

これが解消されていたことがプラス。

ダニルソンいないんだから解決するよね。というほど簡単な話でも無いと思うんですが…。

ダニルソンを起因としたプレスのズレが起きなかったのは、この日前線のプレスを3枚で実施できたことが大きいと思います。

なので。

ダニルソンが仮に出場していたとしても、「ダニルソンの穴」は発生していなかったと思います。多分。

アビスパは開幕戦から、自分たちからハイプレスしている時間帯は良いものの。

ゲームを落ち着けて、ブロックを作って相手を迎え撃つカウンター狙いに入った途端、押し込まれるというジレンマに陥っていたように思います。

そこは、2つの問題があると考えていまして。

  • FWの前線の守備が甘い
  • パスコースを潰し(もしくはパスの受け手)に飛び出すダニルソンから守備のバランスが悪くなる

という傾向があるのかなと見ていました。

前線から3枚でプレスできたので、隙がなかった

まず、FWの前線の守備ですが、3バックのモンテディオ山形に対して、アビスパ福岡はウェリントンと松田、そして石津が前線から守備。

守備のタイミングでは3-4-3のような状況もあったと思われます。

モンテディオのビルドアップに対してしっかりパスコースを限定できる守備ができていたと思います。

さらにサイドにはウィングバック亀川と駒野が構えています。

サイドに押し込みつつ、サイドバック、ボランチ、プレスしながら追いかけてきたFWで相手のウィングバックを囲む。

これが上手くハマったイメージです。

これまでの試合でダニルソンが前に出て行く理由は明確には判りませんが、1つあるとすればFWのプレスが甘いため。

FWの間でボールをもらおうとするプレーヤーをダニルソンがパスを読んで距離を詰めようとするんですが。

この動きに後ろが連動しない。ここはダニルソンが自由すぎるのか、他のメンバーが慎重なのかは判りません…。

ここから守備のバランスが崩れ始める。

簡単にサイドや中央にパスが入ってしまうので、最終ラインは下がる一方。

ウェリントンのワントップならまだしも、2トップでコースを限定できないのはきつい。

井原監督もある程度中盤で粘ってラインを下げないようにしていましたが(もしかしたらダニルソンが上がるんだからもっと詰めろと言う指示?)とはいえ、どうしても相手が簡単に前にパスをいれるので、なかなか難しい。

しかし、山形戦では石津をトップ下?と言って良いのか判りませんが、前線に置けたことで、前線のプレスがFW2枚プラス石津で3人になります。

これが山形戦ではかなり効いていたと思います。

相手の3バックに確実にプレッシャーをかけ、簡単にビルドアップさせなかった。

また、ウィングバックがいるおかげでサイドへパスを出させれば、高い位置で人数をかけてボールを取りにいけた。

ここはウィングバックの亀川と駒野のポジショニングの良さもあったと思います。

センターハーフ(ダニルソン)が動くと、それにサイドハーフ(山瀬)が連動できずに相手にスペースを与えてしまい、自由にやられてしまっていましたが、その場所をウィングバックが埋めていました。

このFW、サイドハーフ、ボランチ(センターハーフ)の距離感がこれまでの4-4-2から比べると格段に良かった。

実際囲んで奪って、お互いの関係が近い状態から攻撃に移る。

ショートパスから相手の裏に抜けてサイド攻撃という攻撃の形までつなげるところまで行きました。

中盤でボールを持っても相手を「剥がせない」状況が続いていたアビスパとしてはこれもまた上々な出来。

ウェリントンのポジションを下がり目に?

ここでもうひとつサイドで優位に立てた要因を上げるなら、ウェリントンが確実にプレスバックしてくるようになったこと。

ウェリントンは守備も献身的にこなすのは確かなんですが。

ただ、ブロックを作って守備をする際の前線からのチェックはそこまで積極的にはこなしません。

ウェリントン自身が「危ない!」と思った時は戻ってきますが、常に守備でボールを追いかけて下がることはウェリントンには求められていないと思います。

下がってくるくらいなら、ボールを奪った後のターゲットとして「前線で張る」ことに重きが置かれていたのだと思います。

それが原因なのか判りませんが、ウェリントンは時折、前線からのプレスでは気を抜いている?ことがあって。そこにボールが入ってくると対応が遅れ気味。

しかし、山形戦、横浜戦ではいつも以上に前線からプレスしつつ、サイドにボールが入ればそのまま追いかける。

というシーンが非常に増えたように思います。

山形戦では、サイドを駆け上がった選手を追いかけて、ゴール前まで戻るシーンもありました。

もちろん、以前もそういうことはあったんですが、山形戦ではある程度「約束事」としてサイドまでボールを追っていたように見えました。

ウェリントンの役割はだいぶ整理されていて、これまでは「前線で張る」ということに重きが置かれていたものが、少し変わってきたようです。

これまでだと、アビスパがボールを奪って攻撃を仕掛けようとした時のざっくりとしたポジショニングはこんな感じ。

もちろん、こんなに揃っていることは殆ど無く、山瀬がいなかったり、松田がいなかったりですが、少なくともウェリントンは前線に張っていました。

しかし、山形戦、横浜FC戦では…。

これまたざっくりとした形ですが。状況によってはウェリントンが中盤と入れ替わることも。

この結果、ゴール前での迫力は欠くものの、中盤でウェリントンに当ててから展開するという形が増えました。

ウェリントン自身が下がってくることもありますが、このケースはウェリントンが守備で中盤に下がった時にも発動します。

ウェリントンが前線に戻るのではなく、そのまま低い位置でボールを受けるパターンです。

プレシーズンから、ここまでの序盤の試合はこの役割を石津が引き受けていたのですが、石津にボールを入れてもなかなか前を向けませんでした。

人を背負ってしまうと前を向けないし、倒れる(ノーファール)なことも多く。ボールを前に運べる予感は殆ど無く。

プレシーズンの鹿島戦では果敢に石津もチャレンジしていましたし、十分とは言えませんでしたが形になることもあったので行けるかなと思ったんですが。

そこをウェリントンが受け持つと、多少のことではビクつかないので安定します。もう少し、足元が上手いと更に無双したと思うのですが…。

ただ、この形をとったことでクロスのタイミングでウェリントンがゴール前にいない。ということもしばしば。

連続ゴールが途切れてしまたウェリントンですが、守備、中盤でのボール回しと大忙し。貢献度は非常に高かったというか、ウェリントン依存が急加速しているのはある意味不安要素かも。

と、スコアレスドローではあったものの、それはそれで個人的には「良い傾向」というのは見えていたように思います。

横浜FC戦では3バックを採用したものの…。

個人的に山形戦での3バックの完成度が高かったので、横浜戦は継続して3バックだろうと思っていましたが。

案の定、3バックで試合がスタート。

石津は基本左。中央にウェリントン、右にポッピですが。

ここは左右中央関係なく随時入れ替わるので 3-4-2-1 というよりは、3-4-3に近いイメージ。

やはり井原監督も3バックには手応えを感じていたのか!

と、思ったんですが。世の中そんなに簡単に行くもんじゃないですね。

開始早々不安要素が露出。

アビスパ福岡の右サイドを突破されてしまうシーンが多々。

現状の3バックではまだ不慣れなのかもしれません。

横浜FCのFWイバにスペースを簡単に使われてしまったり。

カズがサイドに流れてきた時は、駒野がチェックに行くんですが。

山瀬がやや被った対応をしてしまい、相手のサイドバックがフリーになってクロスを上げられたり。

一度上がるふりをして下がっていく横浜FCの野村に対して、駒野がチェックをかけた結果、サイドバックの田所にスペースを与えてしまったり。

駒野が野村を追い過ぎた感もありますが、ボールばかり見ていた山瀬もちょっとなあというシーン。

山瀬が自分のゾーンに入ってきた野村に気がついて守備をしていれば、駒野も深追いしなくても良かったかもしれません。

ゾーンで守っているので、周囲の状況にはもう少し気を配ったほうが良いのではないかと。

ボランチ山瀬の守備というのはどうなのかな?と考えてしまうシーンではありました。

それを見てなのかどうかは判りませんが、ここで井原監督は3バックを諦めます。

この決断も早かった。

前線は山形戦同様、前線の3枚の守備が効果的で高い位置からボールを奪うシーンもありました。

こぼれ球を拾ってからの選手の距離感も良く、サイドに繋いでクロスまで持っていくシーンも多かった。

そう悪くないと個人的には感じていたので、嫌な予感はしつつも我慢かなと思ったんですが。

なんと4バックへ切り替え。試合開始から10分。これは予め想定していた事態だったんでしょうか。

4バックで不安なこと

予めそのつもりだったのかどうかは判りませんが。

試合中に3バックから4バックへ切り替える柔軟さ?があることは近年のアビスパの状況を考えると、驚きなのかもしれません。

個人的には非常に好意的な驚きとして受け止めています。

しかし、3バックで手に入れた選手同士の距離感を放棄するのではないか。

というのが懸念。

また、ブロックを作って守備に回った際に押し込まれてしまうのではないか。

という懸念がありました。

高い位置を取るサイドバック

4バックになって以前と違うなと感じたのがサイドバックの位置。

この高さが「ウィングバック」の時とそう変わらない。これは横浜FCの4-4-2のやり方との兼ね合いもあるかと思いますが。

石津に関しても山瀬にしても内側に入る傾向というのは以前からあったんですが。

この時のサイドバックの距離が改善されている。

以前は石津や山瀬より後ろに構えることが多かったサイドバックですが、この試合ではほぼ平行の位置ぐらいまで上がって構えていました。

この結果、やや横浜FCのサイドハーフはどちらについて良いのか前半は迷っていたように見えました。

後半は中盤の守備を整理された感もありましたが…。

とはいえ、この状態であれば石津に入れてもリターンパスをスムーズにボランチに返せる余裕は持てる。

そのまま、サイドに入れても前線との距離が近いのでパスを出すことも出来る。

もし、ロストした場合。サイドバックの裏が気になるわけですがここはボールサイドをケアする冨安がフォローに。

3バックで改善した距離感ですが、4バックでも距離感が悪くなることはなく。

お。これはシステムに関係なくバランス良いじゃないかと。

このおかげなのかどうかは判りませんが。安定してボールを動かし、攻撃まで結びつけ、守備でもバランスを崩さなかった結果。

ポゼッション率を大きく下げた京都戦、山口戦と比較して山形戦、横浜戦はポゼッション率を大きく改善。

50%をやや越えるくらいですが、現状のアビスパ福岡にとっては「安定化」としての指標として見てもよいのではないでしょうか。

【Football Labo アビスパ福岡スタッツ】

フットボールラボ(Football LAB)はサッカーをデータで分析し、データから見るサッカーという新しいサッカーの観戦方法を伝えるサッカー情報サイトです。サッカー選手やJリーグのチームを独自データから評価するチャンスビルディングポイント(CBポイント、CBP)を新たに開発し、サッカーに新しい視点を提供するとともに、コ...

山形戦ポゼッション率

横浜FC戦ポゼッション率

以上、Football Laboさんの数値を参照しております。

とはいえ、ゴールを決めないことには

DAZNの放送の中で石津のコメントにありましたが…。

セットプレーで点を取れなかったら、得点できないチームとは思われたくない」。

とのことでしたが、残念ながらアビスパ福岡はセットプレーじゃないと得点が取れないチームです(少なくとも現状は)。

この辺はサッカー観の違いだとは思いますが、個人的にはボールがゴールラインを越えれば何でも良いと思っています。

点を取るために最も効率の良い方法を追求すべきだと個人的には思います。

ただこの辺を考えだすと、「エンターテイメントとしてのサッカーとは?」なんて話に行き着いてしまいそうなので遠慮しておきたいと思いますが…。

とはいえ、アビスパ福岡が追求すべき攻撃とはなんなのでしょう。

攻撃パターンが少ないのか?

この試合を終えて感じたこととしては「攻撃パターン」が少ないのだろうか?

という印象です。

サイド攻撃にあたっても、駒野も亀川もシンプルに上げることを重視しています。

もちろん、ウェリントンがいるのでその選択は悪くはないとは思うんですが、一人DFを抜きにかかっても良いのかなとおもったり。

石津はゴール正面でボールを持つと自分が決めにかかりますが、ラストパスを出すことがあっても良いかもしれません。

パターンが少ないといえば、少ないのかもしれませんが、「予想通り」な攻撃が多いようにも思います。

攻撃というのは、相手の裏をかくことも重要じゃないかなと思います。

相手に「どっちだ!?」と思わせてこそ、決定機も広がるというもの。

ゴール前での精度の問題もあるかもしれませんが、「もうひと工夫」が必要にも思います。

山形戦、横浜戦と勝点3を取れませんでしたが、この先上位戦線に残るかつ、J1自動昇格を目指す上では次節町田戦は是が非でも勝点3を取っておきたいところです。

町田ゼルビアは今季7失点中、3失点がセットプレーから。

やや、セットプレーの守備に不安があるかもしれません。アビスパとしては「狙いどころ」になりそうですが…。

それとも流れの中から新しい形を見せてくれるでしょうか。

次節町田ゼルビア戦を楽しみにしたいと思います。

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コメント

  1. アビサポ より:

    山形戦横浜FC戦と3バック、4バック両方バランスよく守りポゼッション率も上がってきてますか
    京都戦、山口戦と比べると攻守のバランスが良くなり、良い傾向ですね
    サイドバックが高めのポジションを取って良い攻守の関係を作れてきてますね
    フォーメーション図で詳しい解説ありがとうございます
    あと課題は得点力ですね
    横浜FC戦でもコーナーキック9本もあったのでセットプレーで1本は決めたかったです
    駒野のおしいフリーキックは完全に入っていたので相手のDF田所にやられましたね
    非常に残念だった
    流れの中ではどうやって完全に崩して得点を取るかが課題ですね
    自動昇格を目指すアビスパとしては目標7試合で勝ち点14を達成するために今節の町田戦は何としても勝ちたいですね

    • ざかしんく より:

      アビサポさん

      コメントありがとうございます。町田戦はちょっと残念な結果になってしまいましたね…。

      まだ町田戦は記事かけてないのですが、こちらもおいおい書きたいと思います。

      チームのベースは出来てきただけに、結果がほしいところでしたが。

      まだシーズン序盤ですからアビスパにはブレずに次節も自分たちを信じて戦ってほしいですね。

  2. アビサポ より:

    町田戦1点リードして1人多い状態から後半40分過ぎから立て続けに3失点して敗れるというショックも残る非常に残念な敗戦でした。
    それを経験して仕切り直しの今日の長崎戦、ショックな敗戦を引きずらずしっかり切り替えてブレずに戦って欲しいです。