【アビスパ福岡を分析するブログ】薄っすらと見える井原監督の未来像に投資すべきなのか。リーグ戦終了に思う井原監督の評価

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リーグ最終戦の岡山戦、勝ち切れず1-1のドロー

前回の岡山ファジアーノとの対戦は5月まで遡る事になるのですが…。

【第13節 岡山ファジアーノ戦】

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記事を書くときには前回の対戦があるときは読み返したりしているんですが、この岡山戦に置いて「攻撃のバリエーションの乏しさ」というのは個人的に既に感じていたんだなと。

ちょうど石津が先発から外れるようになって、「開幕当初描いていた形」に修正が入った時期?に対戦したのがファジアーノ岡山でした。

ここから新しい攻撃の形を積み上げいくのがアビスパ福岡の課題だなと個人的にはみていました。

しかし、ここから29試合アビスパ福岡はこの課題を解消することは出来なかった言っていいでしょう。

29試合課題を解消できませんでした。と、文字に起こしてみると結構深刻ですね…。

もちろんこの課題に対して、全く何も対策しなかったなんてことは無いと思うのでその取り組みや、過程など無駄でないことも様々あるとは思いますが…。

とはいえ、こう見るとやっぱり監督交代は必須なんでしょうか。

監督3年目の井原監督。これからまだ監督として経験を積んでいくと思うんですが、井原監督としても監督としてこの先見据えるなら、チームを変えるべきなのかなと思ったり。

守備に関しては、低い位置から確実にブロックをつくって守るというスタイルは良かったと思うんですけどね。

まあ、つまらないサッカーと言われてしまえばそうかもしれませんが、守備的な戦術を徹底するシメオネやモウリーニョも「アンチ・フットボール」なんて批判されます。

井原監督もそんなリアリストかつ情熱あふれるちょっとダーティな雰囲気のある監督になって欲しかったな(キャラクター的に無理か)と思っていたんですが。

基本ひねくれものなので、「アンチ・フットボール」大好きなんですけどね。

シーズン始まった頃から、いや。就任当時から「サイドチェンジを意識して」という井原監督の指示を幾度と無く耳にしましたが、その狙いはなんとなくわかっている気もします。

井原監督に見えていた攻撃の形の理想ってどんなものだったのかと…。

個人的にそんな「もしかしたら実現したかもしれない理想」。

を想像しつつ、リーグ最終戦を振り返ってみたいと思います。

4-4-2にこだわる理由は?

リーグ最終戦の布陣ですが、怪我人がなければおそらくこの布陣がプレーオフを戦う布陣になるのかなと予想していますが…。

こちら、リーグ最終戦のスターティングメンバーとフォーメーション。

フォーメーションをいじるとすれば、前回のブログでも触れていますが、實藤が復帰した上での「3バック」。

【第42節 松本山雅FC戦】

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リーグ終盤5試合も勝ちゲームが1試合しかないアビスパ福岡。

正直、冷静に考えてプレーオフでアビスパ福岡が勝ち上がる確率は高くないと思っています(それでも可能性のある限り戦って欲しい)。

とはいえ、シーズン終盤の低調ぶりを見ていれば、なかなか希望的観測は抱けない…。

その状況でプレーオフもこの「ずっとパッとしない4−4−2」で挑む理由はないんじゃないかなと。

そこで、シーズン後半ほとんど封印状態だった3バックをぶつけてくることがあると面白いなと思っています。

ずっと4-4-2で来ている状況からすると、博打なのかもしれませんけど…。

また、3バックは實藤がどれだけ動けるかにかかっていると思っています。ベンチに復帰したということはプレーできることだと思うので…。

そのためには岩下が復帰できるかにもかかっていますが…。

岩下と實藤の復帰が可能であれば、ここはちょっと博打に出てみる価値はあると思っています。

2トップに適任も居ないようだし…

4−4−2で心配なのは、ウェリントンの相棒も結局不在という点。

仲川は足を痛めているという話も聞いたので、その影響かもしれませんが先発落ち。

代わりに石津がFWで出場ですが、仲川にしても。ウェリントンとコンビネーションで相手に脅威を与えるシーンを作れているかというとそうでもなく。

これはシーズン当初から心配していたのですが、ウェリントン自身が4-4-2(前線を2人のFWで対応する形)に対して適性がない気がしています(守備の動きやら、そこからの攻撃への切り替え等々)。

【2017年ニューイヤーカップ鹿島アントラーズ戦】

【アビスパ福岡】ニューイヤーカップ最終戦鹿島戦でみせた「相変わらず」なところと「変わった」ところ
ニューイヤーカップ終了 ニューイヤーカップ最終戦となる鹿島アントラーズ戦。 鹿島といえば、レアル・マドリードとの決勝戦を含め、善...

この辺も含めて、3バックかつ、ウェリントンのワントップに期待してみたい。といった感じです。

原点回帰?とりあえず前線にロングフィード

ファジアーノ岡山が高い位置でも積極的に体を寄せていくので、それを回避するための戦略なのか。

自陣からでも繋ぐという意識が弱まり、前節からだいぶシンプルに前に蹴るシーンが多かったように思います。

以前のアビスパ福岡に戻ったようにも思いますが…。

ただ、前に入れる相手が石津のことが度々。前節でも仲川がターゲットになることがありましたが…。

シンプルに前方に入れてしまうことには賛成なのですが、石津に合わせるのはどうなのかなと。

前半駒野が自陣中央付近でキープ。

前方には、山瀬が噛ませているのですが、駒野の視線は遠目を見ている様子。前線の動き出しを待っているような感じです。

後ろから多少リスクがあってもつなごうとしていたアビスパなら、山瀬にパスが入りそうですが…。

駒野は大きく前線へフィード。裏へ走りこんでいる石津を狙います。

別に裏に走ることが悪いわけじゃないのですが、石津が自陣からの縦パス一本で相手のDFラインの裏を突破することに期待するのは可能性的に見ても、良い選択とは思えません。

昔、インテルに所属していたオバフェミ・マルティンスのように画面から消えるくらいのスピードがあれば別ですが…。

とはいえ、裏への動きを見せるならこの反対の動きである「下がってボールをもらう」や、ウェリントンと位置を入れ替えるなど変化があるべきだと思うんですが。

例えば、裏へ向かうと見せかけて、下がってスペースで足元にボールをもらって、山瀬にリターンパスしてから更に展開するとかですね。

石津が一度上がると見せかけて下がれば、岡山のDF陣は石津を追って上がることになりますが、その裏にウェリントンが走りこむとかできたら面白いんですけどね…。

ちょっと理想がすぎるのか…(これは上記の鹿島戦のレビューでアビスパ福岡に対して、鹿島がやっていた動き。過去記事見て思い出しました)。

このへんの動きのバリエーションに乏しいのがもどかしいところ。

この試合の序盤は山瀬が前に出てきてターゲットになるケースもありました。あえてウェリントンをターゲットマンから「外して」攻めているように見えましたが、その狙いはなんだったのでしょう。

このときウェリントンはやや下がり目で待機しているんですが…。

過去にもウェリントンが下がり目でポジションして、足元にパスを入れていくという攻めの形はあったんですが…。

この日はウェリントンに足元のパスが入るわけでもなく。イマイチこのロングパスの狙いがよくわからないというのが前半試合入りの印象です。

では、ロングパスが成功?したらどうなるのか

裏のスペースに抜けることはなかったですが、裏に抜けたらゴールに一直線なことは間違いないでしょう。

では中盤でロングボールをマイボールにできたらどうなるのか?

その一端が見えたシーン。

クリアボールからの展開なので、はっきりこの形を狙っていたかはわかりません(逆に言うとそれだけ有効な形が見えなかった…)

山瀬がクリアボールの競り合いに勝って、ボールキープしたシーン。

山瀬の後ろに三門、ウォンが詰めてパスコースを作り、山瀬もそこへパス。

三門が受けて、迷いなく逆サイド側に構える堤へ。

そして堤は、亀川へ。

おそらく1つの形として狙っていたのは「サイドチェンジ」。

ただ、この日のファジアーノ岡山は3バックに対して、ウィングバックが下がって5バックになるシーンも。

後ろに人数をかけています。

逆サイドに展開してもさほど守備陣がズレません。さらにそこから中盤が非常に高い意識でボールホルダーに食らいついてきます。

その結果、逆サイドに展開しても守備で詰められてしまう結果に。

スペースに入ってボールを受けられないのか?

こうなってくるとボールを運ぶ上でパスを繋ぐ形も考えられます。

この日はサイドに入っている松田が中盤に下がってパスを受けようとしたシーンがありましたが…。

ここは良かったと思うんですが、ボールを受けた松田は相手の守備がやや遅れていたので、前を向けると思ったのか、それとも相手をいなせると思ったのか、はたまたファールを貰いに行ったか、一瞬動きを止めてしまいます。

その結果、相手に捕まってしまいショートカウンターを受けてしまいます。

やり方としてはありだったと思うんですが…。ただ、この流れからオフサイドで無効ではあったものの、岡山の「幻のゴール」へとつながっていくかつ、攻撃のリズムも岡山へ。

攻撃に変化を出すためにも、松田が試みたことは悪くなかったと思うんですが、せっかく仕掛けたことがいきなり裏目へ出てしまっているのはなかなか調子の上がらないチームを象徴しているのかなと。

また、このシーンからシンプルにロングパスを蹴らなくなったので、チームとしても攻撃の形を変えようといった認識はあったと思われます。

たしかにこの前半半ばぐらいのプレーでしたが、この後しばらく岡山にリズムを握られますが、徐々に攻撃のリズムも良くなったようなので…。

ただ前半のロングパス攻撃はこの攻撃のフリだったんでしょうか?

ロングパス攻撃を罠とするなら、やり方を切り替えてしまうより、長短のパスを織り交ぜて揺さぶったようが良い気もしましたが…。

そのへんが引っかかるといえば、引っかかるのですが。

とはいえ、このリズムが後半の先制点につながったとも言えそうです。

井原監督の狙っているのは「左右の揺さぶり」だと思うんですが

前半、縦にシンプルに入れる形をやめて、足元のパスへ切り替えたアビスパ福岡。

その結果、徐々に攻撃にリズムが出てきます。そのリズムを維持したまま入った後半。

ショーカウンターから、松田のクロスをウェリントンが沈めて先制します。

ショートカウンターもアビスパが狙う1つの形であるとは思うんですが、個人的にはこの形はショートカウンターを狙ってから生まれたというよりは相手にサイドを意識させつつ、その逆サイドで勝負するという狙いから生まれたゴールだと見ています。

とにかく逆サイドに張るウェリントン

ウェリントン自身のスタイルにも寄るところが大きいと思いますが、ウェリントンはファーに構えることが多いプレーヤーです。

井原監督の指示もあるかもしれませんが、ウェリントンはサイドのクロスに対して、ファーから入ろうとします。

岡山戦でもウェリントンは左サイドに流れたボールに対して、逆サイドにポジショニングします。

攻撃に入ろうとしたところを逆にカウンターに持ち込まれた岡山の守備陣は慌ててもどりますが、左に流れた松田に完全に意識が寄っていて、戻る選手も戻りながらボールをキープする松田をみるのが精一杯。

井原監督が作ろうとしている攻撃の形はこの形なんじゃないかなと思っています。

【第40節 湘南ベルマーレ戦】

【アビスパ福岡を分析するブログ】2-1で首位撃破もアビスパ福岡の良い所も悪いところも出た湘南ベルマーレ戦を振り返ってみる
湘南戦はアビスパ福岡の良い所、悪い所両方がでた試合だった アビスパ福岡のスターティングメンバー 今回もしっかり予想をはずしたスタ...

湘南戦でも早い縦パスから相手の守備陣を揺さぶってゴールまで持ち込みましたが、個人的にはサイドへ相手の意識を惹きつけることができればアビスパ福岡は圧倒的に有利になると見ています。

岡山戦のシーンではウェリントンへのマークを消し去ることができています(あれ、もしかして前半のウェリントンを外したロングボールはここへの布石…。というのは考え過ぎか…。)

最後一枚DFがつきますが、ウェリントンに1人で対応できるJ2の選手はほとんどいないと思います。

そして、この攻撃が上手く行かなかった時、つまり相手が守備陣形を整えた時の手段としてミドルシュートというのが用意されているのだと思います。

サイドの流れから、中央へミドルに持っていく形が多いのはそのためだと思われます。

往々にして慌てて戻った守備陣の前にはスペースが空くものです。

このタイミングでも山瀬が入り込もうとしています。

ここを狙えというのも井原監督の指示だったりするんじゃないでしょうか。

以前、アビスパ福岡の攻撃には設計図がないといいましたが

【第38節 ジェフ戦】

【アビスパ福岡を分析するブログ】敗戦したジェフユナイテッド市原・千葉戦からアビスパ福岡の攻撃の何がダメかを考えてみる。
心配していたカウンターで勝負あり この数試合、良くない形でカウンターを受ける傾向にあったアビスパ福岡。 松本山雅戦でロングボール...

この試合に置いて、設計図がないところがあるといいました。

まあ、1試合に1回作れるか作れないかの世界なので、ないようなものと思っていますが。

厳密に言うと、あると思います。

それがこの形だと見ています。

相手のDFを揺さぶることができれば、「ファーサイドのウェリントン」が確実に活きてくる形をアビスパ福岡はとっています。

ただ、なかなか相手を慌てさせられないというだけで…。

欲しいのはこのディテールにおける設計図とそれを遂行するチカラなのですが。

井原監督への評価は?

J1からJ2へ降格し、自動昇格を目指した1年ですが。

その自動昇格に失敗。

首位争いをしていたはずが、シーズン後半完全に勢いを失い4位でシーズンを終了。

まあ、結果という意味では監督を交代することになっても仕方ないのかなと思っています。

ただ、井原監督のやろうとしている形というのは判らなくもないというのが、個人的な感想です。

試合の中でどこまで実現できているのかわかりませんが、縦に早く、両サイドを大きく使って相手を揺さぶり時には中央から豪快にミドルを狙うスタイルは悪くないと思います。

アビスパ福岡でその形を構築するのに果たして何年かかるのか。

その逆算含めて、就任から3年目と見るのか。

J1降格から、改めてJ1で通用するチームづくりの最初の1年としてみるのか。

この判断基準次第でだいぶ評価は変わって来ると思います。

井原監督自身も、就任初年度、2年目、今年降格の1年目なのですが都度ミッションが違うと思っています。

そういう意味では井原監督にあと2年ぐらい投資する価値はあると思っています(個人的に井原ファンというのは抜きにしたつもりです)。

ただ、この1年の結果をみると、まあ切られても仕方ないとは思いもあります。

最終的にはJ1で通用するチームを本気で作ろうとしたきに、井原監督で積み上げができているのか、できていないかが判断の1つなのかなと思っています。

その点では、個人的には不満なところも多いですが、それはJ1に通用するチームづくりの難しさがどれほどのものなのかにもよるのかなと。

そういった中で井原監督がJ1へ通用するチームづくりを進められていると判断するなら、続投はアリだと思っています。

むしろ結果優先で簡単に切るべきじゃないとは思います。アビスパ福岡は結果優先のビッククラブじゃないんでですね。

確かに目の前の結果もありますが、長い目で見た時により必要なのは「クラブチームとしての積み上げ」だと思っています。

これまでアビスパ福岡はこれができていなかったと思うので。

「井原サッカー」を試合の中でその形を見ることは個人的には少なかったとみていますが、井原監督のやろうとしている事。そのためのプロセスを理解し、これからも投資すべきか否か。

川森社長はじめ、冷静にその判断ができる経営陣が今は揃っている。

そう私は思っています。

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