【アビスパ福岡を分析するブログ】2-1で首位撃破もアビスパ福岡の良い所も悪いところも出た湘南ベルマーレ戦を振り返ってみる

スポンサーリンク

湘南戦はアビスパ福岡の良い所、悪い所両方がでた試合だった

アビスパ福岡のスターティングメンバー

今回もしっかり予想をはずしたスターティングメンバー。

三門が戻ってこれたのは、嬉しい誤算というべきかもしれません。この試合まで欠場するかなと思っていたので。

逆にベンチにも入らなかったジウシーニョはコンディションに問題有りということでしょうか。

選手のコンディションでいくと、岩下の怪我も気になりますが、湘南戦を含めあと3試合。プレーオフに回ればまだ試合は続きます。

シーズン終盤疲れも溜まっている状況だと思うので、怪我だけは気をつけて欲しいところです。

湘南はメンバーを入れ替えててくるかなと思いましたが。

そんな選手のコンディションも気になるシーズン終盤ですが、優勝が決まった湘南ベルマーレは、普段試合に出ない選手を試すかなとも思っていました。

しかし、ほぼ前節の岡山戦と同じメンバーを組んでました。

ワントップにチーム得点王のジネイではなく、ムルジャを入れてきた点は大きな違いと言っても良いかもしれないのですが。

とはいえ、ムルジャは大宮アルディージャのときにやられてる印象があるので、これはこれでアビスパファンとしてはあまり良いイメージはなかったかもしれません。

そんな優勝&昇格を決めてモチベーションとしては決して高いとは言えない湘南相手にアビスパ福岡としてはどう戦うべきなのか?

試合前の予想記事で、アビスパ福岡としては「クロス」が鍵を握るのではないかと予想していたのですが、2点ともクロスからの得点。

【湘南ベルマーレ事前予想】

【アビスパ福岡を分析するブログ】優勝をきめた湘南戦を予想してみる。ポイントは質の高いクロス?
前節岡山戦にて優勝を決めた湘南戦となりますが 前節岡山戦にてJ2を制した湘南ベルマーレ。 そこからアビスパ福岡がどう戦うのかを考...

意外にクロスに脆さを見せる湘南ベルマーレの守備を狙い通りに攻略できた?のか判りませんが。個人的には予想通りの形で点を奪えたように思います。

ただ、失点も心配していた形で失点してしまいました。

アビスパ福岡のやられる形が出てしまった(曺監督の狙い通り?)ように思います。

結果、2-1で勝利したもののアビスパ福岡の良い所も悪いところもでたように思われる湘南ベルマーレ戦をアビスパ福岡の「サイド攻撃」と「クロス」を中心に振り返ってみたいと思います

バスケットボールのインサイド・アウト?サイド攻撃に「中ー外」の動きを

バスケットボールの経験があるわけじゃないので、誤解を含む危うい理解かもしれないのですが。

バスケットボールの言葉に「インサイド・アウト」というものがあります。

中央に向かって、ドリブルで切り込んで、守備が集中した所を外へパスをした。
ゴール前に構えるポストプレーヤーにボールを入れて、外(アウトサイド)へパスをするようなプレーの事をインサイド・アウトというそうです。

ドリブルの仕方にもインサイド・アウトというのがあるようですが、ここで言いたいのは「ボールの動かし方」。

個人的にはアビスパ福岡のサイド攻撃にはこの形を意識的に取り入れていくと、もっと良くなるんじゃないだろうかと勝手に思っています。

サイドで詰まる?アビスパのサイドアタック

この日の攻めは全体的に「縦に早くボールを運ぶ」普段以上に強かったように思います。

ただ、縦への意識が強いせいか、選手の動きが被る…。

例えば、このシーン。

駒野がサイドでボールをもったとき、相手陣地とはいえまだゴールまでは距離がある位置。

このとき、山瀬と、仲川が同じ場所へ向かって走ってしまいます。

【ジェフ戦の仲川の動き】

【アビスパ福岡を分析するブログ】敗戦したジェフユナイテッド市原・千葉戦からアビスパ福岡の攻撃の何がダメかを考えてみる。
心配していたカウンターで勝負あり この数試合、良くない形でカウンターを受ける傾向にあったアビスパ福岡。 松本山雅戦でロングボール...

これは、ジェフ戦でも仲川、松田が同じような動きをしています。ジェフ戦ではこの他にも松田と仲川の動きが噛み合わないように感じたので二人の相性の問題かと思っていたのですが、山瀬とも同じような被り方をしているところを見ると、むしろ組織的な狙いでもあるんだろうかと思ってしまうのですが…。

とはいえ、この形でジェフ戦の時のボールホルダーの亀川も、この湘南戦の駒野もこの状況でパスを選択していないので、共通認識としての狙いではなさそう…。

となると、この動きは何なんだということになるのですが。

この辺のもやもやがアビスパ福岡の攻撃の気になるところです。

「縦にボールを入れる」という約束の中で、個々の動きが組織化されていないように見えてしまいます。

湘南の守備もしっかり人数かけて対応していたので、打開するには難しい状況だったとは思うのですが…。

この「サイドアタック」でもっと選手が組織的に動ければ攻撃のバリエーション増えそうな予感はしています。

せっかく山瀬が外に開くのなら、仲川は「内側で下がってボールを受ける」という意識があっても良いと思うんですよね。

以前の記事では「偽の9番的な動き」と表現した動きになるのですが。

このシーンでも、山瀬が外に開いたことで内側にスペースができています。ここに仲川が下がって駒野からボールを受けることができれば外に向かった湘南の守備の意識をもう一度内側に戻せます。

そうすれば、外の山瀬に守備のプレスが弱い状況で、パスを出すことができるかもしれません。

DFの動き次第では駒野にリターンパスを出しても良い(ドルトムントの香川はこの手のパス捌きをしますが、無意味なバックパスと怒られたり…)。ボールを動かせればそこから山瀬、また仲川という選択肢も出てくる気がします。

また、このシーンではファーに構えていたウェリントンですが、駒野とウェリントンの間にスペースがあるのを見て、中央に移動しつつパスを要求するようなジェスチャーを見せます。

駒野がサイドでボールを持つとファーに構えることが多いウェリントンですが、もっと中央寄りに構えても良いのかなと思ったり。

この位置からいくら駒野でもDFが近い位置まで詰めている状況で、ファーのウェリントンまで正確なボールを蹴れる可能性は少ないと思います。

なら、ウェリントンはもっと駒野寄りのサイドにポジションとっても良い気もします。上記のスペースにウェリントンが入っても良い気もします。

仲川が黄色い丸の中でパス受けれていれば、ウェリントンまでパスがつながったかもしれません。

仮にウェリントンが中央に寄せて、さらにニアに寄ったとしても、逆サイドには松田も控えていますし。

松田は上背はないですが、クロスに飛び込むタイミングはアビスパの中でもトップクラスに巧いと個人的には思っています。

ニアでウェリントンがDFを引き連れて、ファーで松田という形があっても良いかなと思うのですが、そもそもファーにウェリントンがいるとその形もつくりにくい。

自分の見立てがベストとは思いませんが、このシーンは組織で攻めの形をデザインできればもっとやり方がでてくるシーンだと感じるところです。

サイドに行ったら、中央。中央へ行ったら、サイド

アビスパ福岡の攻撃はサイドへ行ったら、縦へ突破するか、最終ラインへ戻して逆サイドというケースが多くなります。

個人的には、サイドへ行ったら、一度中央へ。その後もう一度サイドへ。という感じで同じサイドで「横のパス」を活用しても良いのかなと感じています。

逆サイドへ展開を考えても良いのですが、「中ー外」という横の動きで揺さぶりをかけられないかなと思います。

それがバスケットで言うところの「インサイド・アウト」のイメージです。

アビスパの攻め自体がどうしてもサイドに意識が強すぎて、ファーに構えたがるウェリントンと相まって、全員が外へ向かっていくイメージがあります。

実際こういう風に動いているわけじゃないですが、結果的に中央に誰もいない状況ができます。

誰か1人くらい中央でパスコースを作る動きがあると全然違うのではと思うのですが…。

ディフェンスがせっかくコンパクトなのだから

過去の記事でも何度か触れているのですが、直近の試合で気になっていたのはアビスパ福岡が前線から守備を仕掛ける際に「後ろの動き出しが重い」と感じることがあります。

何度かそういった印象を受けているのですが、「後ろの動き出しが遅い」と感じるのは、4-1-4-1の時に顕著だったような気もします。

しかし、この日は非常にコンパクトに守備ができていたのではないかなと。

前半良い入りができたのは、この守備が機能していたからだと思います。

特徴的だったのは、前方で3人でプレスをかける方式。これは、3-4-2-1のときも「坂田ーウェリントンージウシーニョ」で功を奏していたのでその4-4-2バージョンと言えるかもしれません。

2トップの仲川とウェリントンに、左サイドの松田が前にでる形です。

山瀬が出るケースもありましたが、意図的に松田が多かったように思います。

こうすると、4-4-2 の左サイドに入っている松田が前に出るので、自ずと湘南の右サイドにスペースが出来るのですが…。

松田が出たスペースに亀川が入り、亀川が開けたスペースに堤、さらに冨安、駒野がスライドして守備をします。

この守備がキマっていました。

守備時は実質3-4-3のような状況で守備をしていました。

また最終ラインから前線までの距離感もコンパクトで、湘南に自由に動くスペースを与えず非常に良かったように思います。

ただ、非常にコンパクトに守れているのなら、攻めの時もこの距離感を活かして攻められたらなとも思わなくはないのです。

先に挙げた「サイドへの意識」が強すぎるのか攻めとなると蜘蛛の子を散らしたようにサイドに広がって攻撃における距離感を悪くしているようにも見えました。

ショートパスを繋ぐチームじゃないので仕方ないのかもしれませんが…。

せっかくコンパクトにできているのなら、縦ばかりの攻めではなく、中央と外を短いパスを繋ぐシーンがあっても良かったんじゃないかなと。

とはいえ、先制点は「インサイド・アウト」が発動したわけで

ここまでアビスパ福岡の攻撃における個人的な不満を挙げてきたわけですが。

先制点においては「インサイド・アウト」がきっちり発動したからこそ、ゴールへつながったと見ています。すべての攻撃が上手く行くわけじゃないですが、この動きをもっと随所に盛り込めたらと思わずには居られないわけです。

先制点は、フリーキックからの再開で最終ラインへボールを戻して、堤からの縦パスから始まります。

パスの受け手は山瀬。サイドの山瀬が内側に入り込んでボールを受けたので、湘南の守備は中央へ寄ります。その結果、駒野が上がるスペースができます。

この時、湘南の3バックも中央へ意識が寄ります。

ここから山瀬はウェリントンへ縦パス。パスを受けたウェリントンはスペースを上がっていた駒野に展開。

ボールが外に展開されたので、湘南の3バックの杉岡が外へ意識を向けます。

山瀬を追いかけたサイドも中央へ寄っていましたが、駒野の動きを見て再びサイドへ。

しかし、このときアビスパ福岡は中央でウェリントン、仲川、山瀬が走りこんでいます。

その状況を見て杉岡は駒野の対応をサイドに任せ、また中央へ戻ります。この時点で杉岡は完全に、中央と外を行ったり来たり。完全に揺さぶりに成功していたと思います。

結局杉岡は中央に戻りはしましたが、ボールホルダーからも、山瀬からも目線を切ってしまいボールも山瀬も捉えきれていませんでした。

戻りながらの守備の難しさだと思うのですが、駒野が切り返しを入れた瞬間には、杉岡含め完全に湘南の3バックは動きがとまりました。

駒野のクロスに湘南のDF陣は競ることもできず。ここは駒野のDFが競るタイミングの外し方が巧かったようにも思います。

山瀬と仲川が競ったボールはGKに弾かれますが、こぼれたところを山瀬、ウェリントンと渡ってゴール。

これは、この日アビスパの攻撃の意識としてみられた「縦へ早い展開」が結果に結びついたと思います。湘南のDF陣を下がりながら守備をするしかない状況へ押し込めました。

それと同時に「中ー外ー中」と相手DFを揺さぶれたのも大きかったと思います。

その結果、戻りながらの守備も相まって、状況に対応しきれなくなった湘南DFはこぼれ球の対応も遅れ失点。

湘南のディフェンスを完全に崩したといってよい場面だったと思います。

2点目は、運よく石津の前にボールが転がったのもありましたが、石津もよくDFをかわして決めたなと。ここは個人技の勝利だったと思います。

失点シーンがあまりよくないかな…

得点のシーンに触れたので、次は失点のシーンなわけですが。これがただの失点として済ませられない闇があるんじゃないかと思っています。

個人的にアビスパ福岡の守備の弱点として「ファーに走りこむ相手選手に対して、守備が緩くなる」傾向があると思っています。

これはこの数年メンバーが変わっても続く失点ケースなので、アビスパ福岡の負の伝統芸だと思っています…。そもそもサッカーのセオリーとしても、その傾向があるのかもしれませんが。

どのようにアビスパ福岡の守備が曺監督に見えていたかは判りませんが、湘南は「ファーサイド」を狙っていたと思われます。

問題の失点シーンですが、フリーキックからファーサイドへボールが入り、そこからアンドレ・バイアに仕事をされてしまいます。

ファーサイドで構えていたアンドレ・バイアがフリーでヘディング。ボールをゴール前に落としたところを、押し込まれてしまいます。

この時、アンドレ・バイアはファーで待機していました。

三門が見ていたはずなのですが、アンドレ・バイアの動き出しを捕まえきれずに、フリーにしてしまいます。

ファーの守備がゆるくなってしまいました。

とはいえ、アンドレ・バイアは明らかにセットプレーのターゲットマン。ファーだろうが、ニアだろうがチームとしてしっかりとケアする対象だと思います。

その選手に対して、チェックが緩くなる対応はそもそもとして、いただけないよなと。

また、さらに良くないのがこの「ファーにアンドレ・バイアがいる」というのはこの試合通して状況として常に有りました。

試合開始すぐのフリーキックで杉山と、亀川が接触してヒヤッとする場面がありましたが…。

このときもアンドレ・バイアがファーに構えていて、そこにボールが入っています。

この時はファーで守っていた亀川が最後までアンドレ・バイアを離しませんでした。

亀川、杉山が体を張って守ったシーンだったんですが、これはアビスパ福岡としてもちゃんと対応するべきポイントと認識していたと思います。

にもかかわらず、ヤラれてしまうというのはちょっと問題なのかなと思っています。

町田ゼルビアに終了間際で3失点した試合も堤がファーに走りこむ選手を捕まえきれず、ゆるい守備から同点にされています。

過去のシーズン、中村北斗が右サイドバックに入っていた時も、プシュニク時代に三島がサイドバックだったときも。

この「ファーに走りこむ選手を捕まえ切れない」というケースでの失点に絡むことが多かったですが、メンバーが変わっても同様のケースが多いのは気のせいではないはず。

個人的にはアビスパ福岡としては通常の失点以上に反省してほしい失点だと思います。

こうした油断を詰め切れないから、今の厳しい状況を招いているとも言えると思うので…。

湘南戦が終了し、残り2試合といえども

湘南ベルマーレ戦では「攻撃」においても、「守備」においてもアビスパ福岡の良い面、悪い面の両方がでた試合だったように思います。

残り2戦で2位との勝点差は2。

シーズン残り僅かとはいえ、しっかりこの試合の「良い点、悪い点」を次の2戦に活かして欲しいところです。

もう、全勝するしかないんですから。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする

スポンサーリンク