京都戦の勝利はアビスパ福岡の理想の勝ち方?とはいえ、まだまだ薄氷を踏む勝利なのでは…。

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ホーム初勝利&連勝。開幕3試合の結果としてはまずまず?

開幕戦を落とした時は試合内容も良いとは言えず、ちょっと心配だったアビスパ福岡。

京都サンガFC戦に2-1で勝利した結果、開幕3試合で2勝1敗の勝点6。

始まったばかりとはいえ、3試合の結果としてはまずまずなのかなと。

一応、このペースで行けば井原監督が掲げるシーズン「勝点84」を達成するペースではあります。

試合内容も大分戦、山口戦、京都戦と内容も徐々に良くなっているように思います。

試合展開も大分トリニータと、レノファ山口戦を見る限り、

  • 試合開始の15分テンションの高い時間で先制
  • その後試合を落ち着かせつつ、点を取りに来る相手にカウンターで追加点
  • 攻撃に出る相手をさらにいなしつつ、リードを守りきり試合終了

という流れがあるように見えます。

京都サンガ戦は途中失点はあったものの、上記の展開に近かったのではないかなと思います。

そういった意味では、チームとしても良い傾向にあると思われるアビスパ福岡。

しかし、形は理想に近かったかもしれませんが、実のところは過去1,2戦の課題を解消できずにいるのではないかと思えたり。

そういった意味では勝負として紙一重のところもあったのかもしれません。

誰もそんなことは思っていないと思いますが、一瞬でも油断すればやられてしまうのはJ1もJ2も同じ。

気の抜ける試合は無いわけです。

そんなアビスパ福岡のJ2第3節、京都サンガF.C.戦を振り返ってみたいと思います。

アビスパ福岡のフォーメーション

前節の山口戦からフォーメーションは変わらず。

メンバーも変わらず。

GK以外はトラブルがなければ、しばらくこのままでしょうか。

アビスパの現状としてまず心配な点は、「クリーンシート無し」という守備。

京都戦も1失点してしまいました。これはGKだけの責任ではないですが、プレーのを見る限り杉山がそこまで安定していないのかなという印象があります。

この試合でもハイボールをファンブルしたりと、ちょっと危ういシーンも。

プレシーズンマッチで負傷後、ベンチ外だった神山がこの試合からリザーブに帰ってきました。

状況次第では今後GKは入れ替えがあるのではないかと思います。

また個人的には、城後をFWで先発で使う可能性もゼロではないのかなと思っていたんですが。

ただ、この日の松田の動きを見ていると、城後よりベターなのかな。という気はします。

城後ではなく、FW松田である理由

開幕前のテストマッチ、プレシーズンマッチでウェリントンの調子がイマイチ上がってこないのは心配だったんですが。

シーズン開幕すると本格化。

4-4-2の守備で動かないことも多く、不向きなのかなと思っていたんですが、だいぶ慣れてきたように見えます。

プレシーズン中、ウェリントンはベンチと岩下からポジショニングをやいやい指摘されていましたが、その成果がでているのでしょう。

その分、城後にもチャンスあるかなと思っていたんですが、やはり前線でのウェリントンの貢献度は高い。現状、ウェリントンはアビスパにとって攻撃の軸でしょう。

ウェリントンからポジションを奪うのは容易ではない。

そうすると、FWの残り一枠の選択肢は城後か松田なのですが。

前線からの守備による貢献という意味ではほぼ同等な気がします。

プレシーズンマッチですが、鹿島戦で城後と松田が先発した時の守備というのはお互いに非常に良かったように思います。

あとは、攻撃面。

フィジカルという意味では上背もある城後が有利ですが、松田の場合は城後に比べて器用に動き回れるという強みがあります。

点につながったからというわけではないのですが。山瀬のゴールに繋がったスローインの直前のプレー。

アビスパがボールを奪ってから、「縦一本」。となったときボールを引き出すのは松田が上手いのかなと。

相手の縦パスが流れて、アビスパが最終ラインから攻撃を組み立てようとしたシーン。

最終ラインと前線に距離があり、パスの出し先が無かったのですが。

この時、相手の3バックのサイドのスペースに走りん込んで駒野からボールを受けたのが松田。

その結果、スローインとなって、山瀬のゴールに繋がります。

城後も同じような動きが出来ないこともないとは思うんですが。

この数年のプレーのイメージでからすると、中央で待つ動きが多くなるのかなと。

ウェリントンと二人で相手の最終ラインのところで張っているか、裏を狙うか。

中央に放り込むことも時には必要だとは思いますが…。城後が入ると、攻撃がやや単調化してしまいそうな予感もあります。

「プレーのバリエーション」という意味では松田の方が柔軟性が高いのかなと感じたシーンでした。

役割が整理されつつある守備

早い段階で先制点を取ってリード。

あとは、攻めに出てくる相手を制しつつカウンターで追加点。

この3試合を見る限り、アビスパが理想としているのはこの形だと思われます。

京都戦はこの形に非常に近い形で試合を展開できました。

その大きな理由はまず、守備を整理できたこと。

前節の山口戦でも後半からブロックを形成して、カウンター狙いを始めた途端、ボールを奪えず相手に押し込まれるシーンが激増。

原因は、

  • FWのフィルタリングにかからない選手を誰がチェックに行くのか曖昧
  • 最終ラインを下げてしまう(上げれなくなる)

この2点が原因だったと思います。

2点というより、この原因は連動しているのですが。

この日の京都サンガは3バック(闘莉王不在はちょっと残念。いたらそれはそれで脅威ですけど)。

3バックというと、開幕戦の大分も3バック。

その時のイメージもあって、ウィングバックにワイドに張られて、そこを使われると嫌な感じだなというのはあったんですが。

例えば、こういったシーン。

やや松田が前目に守備に出ていこうとした時に、相手ボランチがスペースを見つけてボールをもらおうとするシーン。

ここに簡単にボールが入ってしまうのが大分戦、山口戦で押し込まれてしまった要因のひとつだったと思います。

FWが追いかけることもあれば、ダニルソンが対応したり。状況に寄っては山瀬が対応したりと、ケースバイケースだったのが整理されていたように思います。

整理される前は誰がチェックに行くかよくわからないし、結局中途半端だから簡単に前を向かれる。そうするとラインも下るしかない。という状況。

サイドにも簡単にボールを入れられてしまいます。

しかし、今回はおそらくですが、この「FWの守備の間や、横でボールを受けようとする選手」にはセンターハーフのダニルソンや、三門がチェックすることに役割を整理したように見えました。

ダニルソンはのスペースを常に見張ってました。

誰が行くのかある程度共通認識ができたので、センターハーフの2人が前に出ると、後ろもラインを上げて対応。

以前は、チェックにいっても後ろが連動できないので、最終ラインと前線に間が出来てしまい簡単にボールを前に運ばれていました。

この点が改善できたため、簡単に押し込まれてしまうということは京都サンガ戦ではありませんでした。

ただこの場合、ダニルソンや三門が前に出るので、中盤の「4」の中央に空いたスペースを使われる可能性があるのですが(実際、ここでボールを受けようとされることはこの試合でもあった)。

この日はこのスペースにで相手にボールが入っても、最終ラインから冨安が素早く前に出て処理というシーンがありました。

堤、濱田がこの「前に出ていくプレー」があまり得意ではない印象。かつ、それをこなしていたヒョヌンが移籍。

岩下もどちらかというと、カバーリング主体のDF。

DFと中盤の間にボールが入った時果敢に前に出る選手不在だなと思っていたのですが、冨安がその不安を払拭。

冨安のポテンシャルの高さは誰しもが認めるところだとは思うのですが、このプレーはアビスパのDF陣においても非常に頼もしく思えました。

一方で、山口戦でこのダニルソンが開けてしまうスペースを気にした結果、やや振り回されてしまった感のある山瀬。

しかし、この日はそのスペースに引っ張られることなくプレーしていたように見えました。

山口戦から比べると、だいぶ整理されていたように思います。

また、今のアビスパの4バックは内側に絞る傾向があるので、サイド奥深いところもサイドハーフの守備領域。

そんなわけで、山瀬がサイドの守備に走ると、今度はセンターハーフとの距離が出来て、そこに相手ボランチに侵入されることがあった山口戦。

山口戦では、FWが帰陣することでスペースを埋めていましたが。

京都戦はダニルソンや、三門が意識してスライド。サイド奥深く侵入されてもスペースを開けてしまうような状況はありませんでした。

駒野が飛び出すというシーンもありましたが、その際は山瀬が背後を気にしていたので、この連携もチーム内で確認をとったと思われます。

これらの点は山口戦の反省を受けての改善だったのかなと思います。

あるいは、京都のシャドー2枚への対応を重視した結果、バイタルのスペースを消す意識が高かったのかもしれません。

とはいえ、ビルドアップは引き続き課題が多い

守備に関しては徐々に共通認識が深まっているなというのはあるのですが。

それに比べると、ビルドアップは課題が多いのかなと。

この日は、ダニルソンを経由する形が多かったんですがダニルソンもパスミスが多いし、それ以前のダニルソンへのパスがずれることも多い。

アビスパの失点はダニルソンのボールロストから、ショートカウンター気味に攻められて失点。

この失点のシーン以外にも、中盤のパスミスから京都サンガにショートカウンターに持ち込まれてしまうことが何度かありました。

ビルドアップはプレシーズンは石津を経由することで、うまく行きそうだったんですが、現状は確実に封じられています。

そういった意味では、石津以外にダニルソンや三門を経由してうまくビルドアップしたいのですが、京都サンガ戦ではミスが多かったですね…。

ダニルソンは今シーズンはコンディションも良さ気で「ダニルソン、流石だな」なんて場面も多いんですが…。

その分ロストも多いのが気になるところ。

失点のシーンでは確かに京都も人数かけて前に来ていたので、ダニルソンがターンできて前を向ければむしろアビスパ福岡がチャンスを迎えたかもしれません。

とはいえ、自陣で取られちゃうと相手も人数かけていたので、結果的にヤラれちゃいますよねと。

ビルドアップは石津にしてもそうですが、「自分で前を向こう」として向けない。というパターンが多い印象です。

個で打開するより、お互いパスを交換できるようにもう少し中盤で近い関係を取れるとワンタッチパスで相手を引き剥がすことも出来るんじゃないかなと。

失点のシーンでも、亀川と、ダニルソンに高い位置からプレッシャーが来ているんですが。

お互い止まって足元でボール交換。相手もボールの行き先を予想しやすいし、突っ込んできやすい。

ポッピもボールを受けようと戻ってきていました。ただ、微妙に3人の関係性が遠いんですよね。

これをもう少し頑張って、ポッピが2人の近くまで来ていればボールをワンタッチで回して前を向くという形が取れたかもしれません。

この形は前節のレノファ山口が完成度高かったと思います。

ボールを奪った後ワンタッチパスを交換してプレスに来る相手を剥がすのが上手いですね。

アビスパ福岡がその方向性を模索していくのかは判りませんが、そういう意味では学ぶ点が多いチームな気がします。

相手がハイプレスでショートカウンターを狙ってくることは今後も十分にあるわけですが、無用な失点を減らす上でも、ちゃんと攻撃にシフトするためにもこの打開策は早めに確立したいところですが。

守備と比べると試行錯誤はあるものの、この3試合でビルドアップはあまり改善が見えなかった点な気もします。

ウェリントンの2点目は相手の自滅という一面も

じゃあ、山瀬、ポッピとつながって、最後はウェリントンの頭で決めた2得点目のビルドアップはどうだったのかというと。

これは、アビスパの失点も含め、京都の捨て身の攻撃と表裏一体だったのかなと。

京都サンガからすればリスク承知で仕掛けた結果、1点は取ったけど、1点失ったという感じです。

同点にしたい京都サンガは後半15分くらいから、積極的にハイプレスを仕掛けてきていました。

リスクをかけて前に来ていたのですが。アビスパ福岡に追加点をとられたシーンは駒野に対してプレスが間に合わず。

ボランチが慌てて距離を詰めにかかったんですが、それがアダになりました(ウィングバックの位置を見て慌てて出てきたようにも見えました)。

ボランチと駒野とは距離があったため駒野は難なく前方の山瀬へパス。

ボランチ2枚が高い位置をとっていたので、山瀬はフリーかつ前には3バックが残るのみ。

京都の両ウィングバックも必死に戻りましたが、時既に遅し(中途半端な高さにポジショニングしてしまったかも)。

アビスパもかつて3バック+ウィングバックというフォーメーションを採用していましたが、こういうシーンを見ると改めてウィングバックのポジショニングは難しいのだなと感じます。

このとき京都サンガのボランチと、ウィングバックの守備の認識にはズレがあったように思います。

結果、3バックの裏のスペースへポッピが抜け出し、ニアに集まる守備陣をかわしてファーに流れたウェリントンの頭に合わせて決勝点。

実際、カウンターが始まった時ウェリントンは右サイドに居ました。

京都サンガのウィングバックが駒野までプレスに行けなかったのはもしかしたら、ウェリントンが居たからかもしれません。

そこから、逆の左のゴールサイドまで走ったわけですから、ウェリントンも走りました。

「おお。流れの中でゴール取れたのは大きいぞ!それも狙っていたカウンター」。

と、思ったりもしたのですが、よくよく見てみると京都の自滅かなという気もしなくもない。

アビスパの鋭いカウンター(ビルドアップ)というより、京都側が強引に行った結果バランスを崩してミスになったという要因が大きかったような気がします。

もちろん、そのミスから点を取るということも大切なのですし、そのチャンスをものにしたというのは素晴らしい。

ただ、相手がもし精度高くプレスしていたら。

京都戦でも山口戦のように押し込まれ続けてしまう可能性もあったのかなと。

「相手のビルドアップを待ち構えて跳ね返す」。という守備は安定しつつあるのですが。

ボールを奪ってからの自分たちでビルドアップ(カウンター)で攻めるという点では課題が大きそうです。

厳しい見方になるのかもしれませんが、この日の「駒野-山瀬-ポッピ-ウェリントン」の流れは、この課題を解決する形を提示しているかというと、そうでもないかも。

そういった意味ではまだまだアビスパの攻め、ビルドアップの部分は不安要素を拭えたとは言えないのかなと。

ビルドアップできないだけならまだいいのですが、それがショートカウンターとなって失点に紐付いているというのも不安です。

ホーム初勝利に連勝ということで手放しで喜びたいところではあるのですが、開幕戦からあまり状況が変わっていないように見えるので気になるんですよね…。

相手のプレスを剥がしてカウンターからの得点であれば、「これは今後も期待できるぞ!」と万々歳だったんですが…。

まだまだ確固たる結果というより、どちらにも転がりようのある紙一重の結果だったように思います。

とはいえ、現状そこまで求めてしまうのは、贅沢というものなのでしょうか。

レノファ山口戦の失点も相手のシュートが良かったとはいえ、自陣の密集でボールが取れず、そこから横パスで守備をずらされ、ミドルを食らって失点。

失点の形としてはショートカウンターに近かったとも言えます。

外から見ていると「カウンターを仕掛けるんだ!」だという狙いばかりが先行して強引なプレーに走ってしまっている可能性はあるのかも…。

攻めのスピードが上がらなかったとしても、確実にマイボールにすることを優先しても良いのかなと思いますが…。

遅攻してしまうと、そこから攻める込めるかというとそれもまた疑問なところが悩ましいのですが。

最後にセットプレーについて

山瀬の移籍後初ゴールですが、こちらまたもスローインから生まれました。

それもちゃんと、「狙っていた」形で点が取れたんじゃなかろうかと。この点は非常に好材料だと思っています。

何故なら何度もこのブログでは言っておりますが、現状アビスパ福岡においては、流れの中(それはカウンター含め)で点を取るよりセットプレーからの方が取れる確率が高い。

また、過去もそうして勝ってきたじゃないか。という認識のためです。

実際アビスパ福岡もセットプレーについてはバリエーションを増やしているようですし、それで結果が出ているなら、今後さらに「セットプレー」を磨くべきだろうと。

レノファ山口は「ワンツーマン」でアビスパのセットプレーに対応しましたが、アビスパは「ワンツーマン対策」を考えていました。

では、ゾーンに対してはどんな形をみせてくれるのかなと思っていたんですが。

この日の京都サンガは、アビスパのセットプレー(CK)に対して「ゾーン」で守ってきました。

そして、アビスパはちゃんと「ゾーン用」のセットプレーの形を用意していまいた。

セットプレーは確実に良くなってきていると思います。

ただ、このページで書いてしまうとえらく長くなるのでまた次の機会にできればと。

セットプレーの記事は京都サンガ戦までに書きたかったんですが…。

とはいえ、セットプレーについては、京都サンガ戦でまた違う一面がみれました。

時間が取れたら、次節ロアッソ熊本戦までには…。書けるかな…。

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