【アビスパ福岡を分析するブログ 】井原監督に名将の資質あり?ウェリントンの1点に繋がる井原監督の一手とは?

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井原監督は名将の資質ありなのか?

井原監督が就任して3シーズン目。

ずーっとどうなのだろう迷っていることがあります。

それは「井原監督は”名将”の資質をもっているのか?

という点です。まあ、このことを考えたり、議論したところで答えは出ないのですが。

1つ先に断っておきますと、現状は名将か否かと言われたら個人的には「否」です。

名将と言われる程の実績もないですし、そもそも監督になって3年経たない監督を「名将」というのはちょっといくらなんでも大げさすぎるかなと。

まだまだ、これから経験を積んで監督として伸びていく方だと思います。

もちろん、その結果将来的には名将呼ばれている可能性はあると思います。

しかし、将来本当に「名将」になれる資質があるのか。それは正直未知数だなと思っています。

ただ、「井原監督は良い監督である」ということに関しては「Yes」だと思っています。

良いというのはいろんな意味で「良い」監督です。それはアビスパ福岡というチームとの相性やまだ監督のキャリアとして若い監督であるという今置かれた状況を総合して良いと思っている感じです。

井原監督が名将と呼ばれるかは、この先5年、10年先に判ってくることかなと。

ただ、井原監督の「監督の資質」を考えるとき、思わずにはいられないのは、井原監督がいわゆる「持っている人」だということ。

これは井原監督が現役の頃から感じるところですが、スター性と言ったらいいのか強運の星の元に生まれた人だとかいろいろ言い方はあると思うんですが。

井原監督の「名将の資質?」なのか「持っている」ものなか。

そんな力を感じた気がする第27節京都サンガvsアビスパ福岡を振り返ってみたいと思います。

アビスパ福岡フォーメーション

モンテディオ山形戦から前節の町田ゼルビア戦と「4-4-2」を継続しているアビスパ福岡。

それと合わせてセンターハーフの位置に入ったウォンドゥジェ。

この数試合を象徴する2大要素ですが、この京都サンガ戦でも継続です。

メンバーも変わらず。

モンテディオ山形戦ではバランスを崩す場面もありましたが(特に後半)、町田ゼルビア戦では比較的ではあるものの、だいぶ安定していた様に思います。

とはいえ、京都サンガは前線のケヴィン・オリスに闘莉王とフィジカル自慢が多いです。さらに、その周辺でこぼれ球やスペースを狙って嫌な動きをする大黒がいます。

モンテディオ山形や、町田ゼルビアとはまた一味違う特徴のあるチームです。それにどう対応するかがポイントだと思っていました。

京都サンガのスタイルは案外アビスパ福岡に似ているところがあり。

アビスパ福岡と同じで、セットプレーからの得点が多いチームです。かつ、前線にフィジカルの強い高さのある選手を配置しているのも似ています。

長いボールを入れてくるので、対応としてはクリアが多くなるのかなと。場合によってはボールの放り込み合戦にもなりかねないのかなと。

アビスパ福岡と京都サンガのロングボール使用率と、空中戦使用率を見てみる

毎度おなじみのFootball Laboさんからの参照です。

まずは、ロングボール使用率。

【ロングボール使用率】

ロングボールをあまり使わず、ショートパスを回すチームとして、名古屋と岐阜をサンプルとしてピックアップしています。

そこから比べると、アビスパは左右、中央とロングボールを使用する率(Football laboの定義では30m以上の距離のパス)が30%を越えています。

京都サンガもアビスパ福岡ほどでないですが、ロングボールを使用する率は名古屋、岐阜とくらべて比率が高くなっています。

さらに、これを空中戦である率を出してみます。

【空中戦使用率】

京都サンガは圧倒的に空中戦を使ってくるチームになっています。アビスパも高いですが、最近はボールを回すこと多いですからね。

この数値から見ても中盤の構成がすっ飛ばされる可能性もあるかも。

となると、中盤の構成で勝負というよりは最終ラインでの我慢合戦かなと予想していましたが、結果そういう展開だったかなと。

やっぱり中盤を飛ばしてきた京都サンガ

京都サンガの攻めの形のひとつは「ケヴィン・オリスに当てる」。

ボールを繋ぐというよりは、前線に放り込んできます。

どっかで見たことがあるような攻めだな…。

ケヴィン・オリスに当てて、サイドや後方の選手が上がってくるといった感じです。

前半なかなかこぼれ球を拾えないアビスパ福岡

前半なかなかこぼれ球を拾えないアビスパ福岡。

理由は、アビスパ福岡のロングボールに対して守備の集まりが早いこと。

ウェリントンめがけてボールが飛ぶと、5,6人が集まってきます。

上記シーンではウェリントンが落としたボールを松田が収めようとしているのですが。

マークが一人付いているかつ、その周りに4人がサッと集まってきます。

ここで、ボールを奪われてしまうためアビスパ福岡としては中々自分たちのペースに持ち込めません。

逆に京都はここで奪ってパス回し、ボールキープを選択せず、前線にボールをシンプルに入れてきます。

仮にそのボールが跳ね返されたとしても、その後の展開においてエスクデロがポイントに。

攻撃になると、京都のセンターハーフ、エスクデロが低い位置でうまくポジショニングしてボールを収めます。

ボールのある位置からやや下がった位置でスペースを見つけては、ボールを収めます。

ボールがアビスパのゴールエリアに侵入しそうな位置にあれば、ゴールエリアのやや後ろ。

場合によっては、ビルドアップする際に最終ラインまで下がっていくエスクデロ。

プレスのない形でボールを持ったエスクデロから精度の高いロングパスが入る形も京都の攻撃のひとつでした。

試合の入りにおいて、この攻撃にうまくプレスできなかったアビスパ福岡はペースを掴めませんでした。

京都サンガの守備

ウェリントンがボールを落とした所に人数をかけてきた京都サンガの守備ですが。

それ以外でも、ウェリントンを徹底的に抑えてきます。

これはもうどのチームも同じなので、そろそろスキップしようかとも思いますが。

町田ゼルビアはアビスパ福岡のロングスローに対してフィールドプレーヤーが全員が守備に戻っていましたが、京都サンガは9人。

大黒を一人残しています。しかし、ウェリントンへの2枚付きはもうデフォルトですね。前線のケヴィン・オリスが下がってきてウェリントンへにつています。

セットプレーを確実に抑える(主にウェリトンを)。

というのは、アビスパ福岡に対してどのチームもきっちり対応してきます。

アビスパ福岡の攻め

こうした京都サンガの作戦に対して前半20分ぐらいからアビスパ福岡はカウンターと「ファール」で活路を見出し始めたように思われます。

ゴール手前、サイドに入ったボールを奪ってカウンターへ移行。

このシーンではウォンドゥジェがボールを前に運びましたが、この日何度かウォンドゥジェはアビスパのカウンターの基点になっていました。

ウォンドゥジェは攻守の切り替え役でも存在感出てきたように思います。

だいぶチームの中でも役割がしっかりと整理されてきたのかなという印象。

カウンターになると、引き出しが上手いのはジウシーニョです。ボールを受けてパスを繋ぐこともできますし、裏にも走れるので選択肢も多い。

また、ジウシーニョがこの日はうまくファールを貰いに行っていました。

これもこの日の試合に限ったことではないですが、ボール際でジウシーニョがうまく相手に背を向けて「突っ込ませる」のは得意なケースです。

この辺からジウシーニョとケヴィン・オリスの「ファールアピール合戦」が始まった感もありますが…。

どちらもセットプレーからの得点が多いチームですから、ファールをもらう。というのは重要ですからね…。

とはいえ、この日はジウシーニョ何かと目立っていました。

中盤でもボールを引き出していたのはジウシーニョでした。前半の入りが相手ペースでしたが、その後なんとかアビスパも攻撃の形を作って相手にペースを簡単に渡さなかったのはジウシーニョの存在が大きかったと思います。

ただ、ボールの引き出しで言うと、山瀬もそれなりにやってくれるのですが。

この試合の前半は山瀬が中盤の構成に参加する回数が山形戦、町田戦に比べると少なかったような。

フィニッシュの場面では、ジウシーニョのクロスに合わせたり、ミドルを打ったりと顔を出していたのですが。

理由はいくつか考えられるとは思うのですが。

単純に攻撃のタイミングで、ジウシーニョ側、アビスパ福岡の右サイドが多かったこと。

あと、右サイドにボールがよると、早々に中央に入り込んでいた山瀬。これは後半も変わらない動きだったのでおそらく想定内。

そのポジショニングのおかけで、ジウシーニョのクロスに合わせたり、こぼれ球を拾ってミドルという形が作れたのだと思います。

ただ、もう一つの要因として、アビスパの攻撃が前半は「ロングボールを入れる」形が多かったと思います。

これはプランどおりなのか、相手のリズムに合わせてしまったところなのかは判りませんが。

右サイドアタック→ボールが戻る(攻撃の作り直し)→ロングボール。

という感じで、左サイドを経由することが少なく、また山瀬の上をボールが越えていシーンも多かったように思います。

後半意図的にロングボールを蹴らなくなった?アビスパ福岡

前半戦はウォンドゥジェの敵エリアでのパスカットからのミドルシュートなど、得点の予感が無かったわけではないのですが…。

ちょっと京都のペースに持ち込まれた感もあったアビスパ福岡。

後半のスタートはその反省かわかりませんが、ロングボールを極力蹴らず、自分たちでボールを回す意識が強かったように思います。

自分たちのペースでビルドアップして攻撃するという意図があったような。

左サイドで山瀬がこの位置でボールを持ってパスコースを探すシーンは前半は殆どありませんでしたが、後半は普通に見られるようになりました。

ここは、亀川のポジションが高くなったことも関係しているかもしれません。

前半は京都サンガの右サイド仙頭が積極的に前に出てきていたので、亀川はそのケアに注意を払っていたようにも見えました。

しかし、後半は上の図でもそうですが、積極的に前に出てくるようになったと思います。

これもロングボールを減らして、最終ラインで極力繋いでいこうとするからこそ、出てきた動きにもみえました。

サイドチェンジが好きな井原監督?

ちょっと余談ではありますが。

井原監督が就任当初からよく指示しているのがサイドチェンジです。

就任初年度のキャンプから、「逆サイドを意識してやってみよう」的な指示をよく出していました。

その後もキャンプやシーズン前の練習、プレシーズンマッチを見に生きましたが、必ずサイドチェンジを意識した攻めを取り入れていように思います。

なので、かなり偏った見かたかもしれませんが。

個人的には井原監督は「非常にサイドチェンジを重要視する監督」というイメージがあります。

この試合でも前半はサイドチェンジは殆どなかったんですが。

後半になって岩下と、ジウシーニョが立て続けにサイドチェンジのパスをカットされてしまうシーンがありました。

また、最終ラインでボールを回して、逆サイドにスペースを作る形も増えました。

この辺はビルドアップの形にも絡んでくるとは思うので、単純に「サイドチェンジ」を指示したわけじゃないと思いますが。

おそらく、ハーフタイム中に「サイドチェンジ(左右の揺さぶり)」を意識するような指示は出ていたんだろうなと。

長く蹴るだけでなく、最終ラインに預けて逆サイドまでボールを回して揺さぶるというイメージは選手感に出てきていたように思います。

エスクデロを捕まえる

前半低い位置でボールを持って、長いボールを入れてきたエスクデロ。

このエスクデロの動きに対してノーマークになりがちだった前半のアビスパ福岡ですが。

後半アビスパは低い位置でボールを持つエスクデロに対して、ウェリントンを当ててきたように見えました。

京都サンガがボールをもって、エスクデロにパスが渡ると、ウェリントンが飛んできてチェックします。

前半はエスクデロが低い位置でボールを貰う際にフリーになるケースがありました。

そこから長いパスを簡単に通してしまう事もあったんですが、こちらもおそらくですがウェリントンがチェックすることで対応したのだと思われます。

これらの対応が効いたのか。

後半の試合の入り方は自分たちのペースに持ち込めた様子のアビスパ福岡。

しかし、後半60分くらいから再び様子が変わってきます。

後半60分位からリトリートし始めたアビスパ福岡

後半60分位になると徐々にアビスパ福岡は守備がリトリートし始めます。

相手がセンターサークル内でボールを回しても取りに行かなくなります。

こうなると京都は最終ラインを高くしてボールを回し始めます。

このタイミングから京都はシンプルにサイドにボールを入れて、そこからゴール前にクロスを入れてくるようになります。

守備ブロックを形成して待ち構えているアビスパ福岡としてはサイドで起点を作られてしまうと「4-4」のラインが下がるしかありません。

その結果、クロスに対応しても後ろの上がりは重くなります。

ボールを奪っても8人はゴール前に。

松田とウェリントンが前線に残っていますが、この状況だとウェリントンに長いボールを入れるくらいしかありません。

しかし、クリア気味のボールは自陣を越えず。

自陣のこの位置でウェリントンが触っても恐くはありません。

後半60分といえば、いつもなら石津を投入して前目に出てくる時間帯。

後半ペースを握ったように見えたのですが、このタイミングで自陣にリトリートしてしまうのはせっかく引き寄せたペースを捨ててしまうのでは?

と、嫌な予感もしていたのですが。

仲川投入

リトリートした結果、ボールを奪っても後ろが重くて、なかなか攻めに行けないなと思っていると。

ここで仲川を投入した井原監督。

飛び道具を入れてきました。おそらく、リトリートと仲川の投入はワンセットの動きだったと思います。

そして、このタイミングからアビスパ福岡は再び「ロングボール」を多用し始めます。

普段なら、ギアを上げる時間帯で自陣に重心を置いた井原監督。

この数試合アビスパ福岡は試合開始からある程度高いテンションで試合を展開します。夏場の厳しいコンディションの中、後半60分からのリトリートは井原監督の「ペース配分」だったのかもしれません。

そして、後ろに重心が来ることを想定した上で飛び道具である仲川の投入。

おそらくこの形は当初の井原監督のプランにあった形だったと思います。

アビスパの仲川狙いのロングボールが増えるのに呼応するかのように、京都サンガもケヴィン・オリスへのロングボールが飛び始めます。

その結果、ここから徐々に中盤のないオープンな展開の様相になっていくのですが…。

後半70分をすぎると、相手の攻撃を跳ね返せば次は即相手のゴール前という展開になってきます。

そこで、冨安のカットからのスルーパスに抜けた仲川。

しかし、GKに弾かれてしまいます。

後ろからきていたDFが来る前に勝負に行きましたが、狙いすますのなら一度ワンフェイント入れる余裕あっても良かったかなと。

おそらく、後ろからスライディングに来ていたので相手にかからない様に浮いたボールを蹴ったんだと思うんですが。

GKとしては反応しやすいコースに。

勝負するならグラウンダーのシュートが良かったような…。

アビスパにレンタル移籍でシーズン途中から加入した仲川ですが、チーム内で馴染む意味でも、誰よりも結果が欲しいはず。

それだけに非常に残念シーンでした…。

ボールを拾ったウェリントンのループシュートも相手DFに弾かれてしまい、ビックチャンスを逃してしまいました。

決めておくときに決めないと…。

井原監督の描いたゲームプランとしては勝負どころの一つだったと思われるだけに。

決めるときに決めるというのは「勝負の掟」。

この掟に背いてしまったとのではないかと個人的には嫌な予感が最高潮に…。

ユーティリティ性が高く、ボールを引き出せる山瀬は代えにくい

前回の町田戦でも同じような指摘をしたのですが、山瀬は非常に代えにくい選手だと思います。

その要因の一つは、中盤ならどこでもこなすユーティリティ性。この日も左サイドの先発から、石津が入ってからは右サイドへ。

状況によってはセンターハーフにも回れます。

そしてもう一つが、中盤での構成力です。

最終ラインからボールを引き出し、ボールを持っていなくても、ポジショニングで中盤のバランスを取ることにも長けている。

狭い位置でボールを受けてもキープ、パスをさばける(ラストパスの精度はまた別ですが)というのはチーム内でも随一。

井原監督としても非常に頼りになるベテランだと思います。

ボールを引き出すという意味ではジウシーニョも長けていますし、気の利いたプレーも出来ます。

ただ、ジウシーニョのメンタリティは攻撃寄りです。山瀬ほどバランス感覚に長けてるわけではないですし、特徴的に「トリックスター」なところもあるジウシーニョ。

これは石津にも言えることで、井原監督が石津とジウシーニョをなかなか同時に起用しない理由の一つだと見ています。

安定感という意味ではやはり山瀬が長けているように見ています。

90分の試合を通して確実に中盤でアビスパが優位にボールを動かそうと思えば山瀬は必須のプレイヤーです。

そのため、簡単に代えがきかないところもあります。

途中で山瀬と選手を替えるとなると、城後だと思うのですが。

城後の場合は、ボールを引き出したり、狭い場所でボールを受けてさばく。というプレーは苦手です。

逆に、前線に飛び込む動きや裏を狙う動き、相手と競ったときのフィジカルを期待するなら城後です。

山瀬に代えて、城後を投入することは、アビスパの攻撃スタイルを変更するくらいの影響があるように思うのですが…。

しかし、アビスパにもサンガにも、もう中盤がない状況をどうするのか

とはいえ、中盤は事実上ないに近い試合展開。

お互いにボールを持ったらゴール前に攻め込み合う状況。

井原監督は山瀬を下げて、城後を投入してきました。

個人的にはこのシーンが京都サンガ戦のクライマックスでした。

すでに井原監督は仲川、石津、と2枚の交代カードを使っていました。

しかし、両チームとも疲労の影響からなのか、中盤が全くない状態。ベンチには城後、坂田、堤、下坂がいました。

個人的にこの状況を変えられる選手がいないと見ていました。しかし、可能性があるとすれば、坂田。

動き回って中盤の構成を高める力はあるかもしれない。前線で走ることも出来るし。

と、見ていました。

ただ、誰と代えるのか…。

そうした時、城後がピッチにでてきました。山瀬と交代。

これは衝撃でした。

「そうか。中盤がないなら、もう中盤を捨てて、前で勝負しろってことか」。

井原監督がどういった意図で城後を送り出したかは判りませんが、この状況での城後投入は「この流れのまま勝負しろ」といっているように見えました。

ただ、本当にこの状況で山瀬を下げてよかったのか?という疑念も残っていました。

城後は間違いなく、前線に上がります。中盤でボールを受けるのは石津一人になる可能性が高いのでは…?

その懸念は間違っておらず、中盤で石津が一人になります。

中盤のこうした状況で山瀬がいれば石津の位置に応じて、パスコースを作っていてくれたと思うのですが…。

代わりに入った城後は石津が2人に囲まれている状況でも裏を狙っています。

中盤のバランスを無視した結果、やっぱりバランスを崩すか…。と思ったんですが。

ただ、これが功を奏します。

石津は2人に付かれながらもボールをキープ。反対サイドを上がっていた駒野にパスをつなげます。

ボールが入った駒野は、ゴール前にクロスをあげます。

この時、前線に張っていた城後がニアに走ります。

ウェリントンを中央において、クロスに対してニアに人が走ることはこの試合ほとんどありませんでした。

これは城後が入ったからできた形。

また京都のDFとしても、ニアに城後が走れば付かざるえない。

その結果、ウェリントンのマークは1枚人。城後に2枚突くことに。クロスに対して、ウェリントンが自由に動ける状況ができあがります。

駒野のクロスは城後に合わせましたが…。

一度は相手のDFが触るのですが、流れたボールをウェリントンが頭で叩きつけました。

逸れたボールに反応しきったのはさすがウェリントンという感じですが、DFなしの自由な状況でヘディングさせるとやっぱり強力です。

アビスパ福岡の先制点かつ、決勝点が決まりました。

井原監督としては、これは完全にしてやったりの展開だったんじゃないのかと。

とはいえ、城後の投入においてはデメリットもあったと見ています。

石津の迂闊さもあるかもしれないが

ウェリントンのゴールからアディショナルタイムを含めて約10分の時間がありました。

その10分で石津がボールロストしてカウンターになるシーンが2回。

1回目は中央に簡単に切り込んでいった石津の迂闊さも合ったとは思うんですが。

もう一つは、やっぱり中盤でのバランスを放棄していたこともあったのかなと。

ウェリントンが落としたボールを石津が拾うのですが。

山瀬が下がってからバランスを取ろうとしていたのは三門だったように思います。

しかし、このシーンでその三門が石津の進行方向とは逆にポジショニング。

ウォンドゥジェも後半になると、前への推進力は落ちていました。

石津のフォローに行ける人がいません。

山瀬がいたら結果が違ったかはわかりませんが、この時城後がワンテンポ遅くパスコース?に入ってきます。

パスを受けに来たというよりは、ボールロストするのは判っていて、その先のパスコースになる選手をチェックしに来たのか…。

このタイミングでは石津はボールロスト寸前。

城後がどちらの状況を想定して前に出てきたかはちょっと判りませんが、どっちにしても石津は孤立気味。

終盤のきつい時間帯にボールロストが目立った石津ですが、フォローに恵まれない状況もあったかなと。

とはいえ、フィジカル的にはアビスパ福岡が優位?

明確な基準はないのですが、1点を取ってから京都サンガの猛攻に晒されるのでは?と思ったんですが、アビスパはそれなりにボールを保持して残り時間を過ごしました。

ボールロストから攻め込まれてしまうシーンもありましたが、体力的には京都よりも分があったように見えます。

もしかしたら、後半リトリートの時間を作ったことが結果的に体力の温存になったのかもしれません。

その結果、試合の終盤でガス欠を起こすことなく試合をクローズできたという見かたもできそうです。

もちろん、体力的にはかなり厳しい状況にはあったと思いますが、消耗が激しかったのは京都だったと思います。

井原監督は名将たる監督なのか

井原監督がどのようなゲームプランを想定していたかは判りません。

しかし、試合の流れを見ている限り後半のリトリートと仲川の投入までは想定されていたのでは?

と、個人的に見ています。

ただ、城後の投入は、終盤オープンになった展開を見た上での井原監督の判断だっと思います。

その城後が直接点を決めたわけじゃないですが、前線で張って相手の守備をひきつけたのは間違いなく城後です。

城後がいなければ、ウェリントンの周りに人が集まり、叩きつけるまでのヘディングはできなかったかもしれない。

前に人数をかけた井原監督の狙い通りといえば、そうなのですが…。

ただ、中盤で石津が孤立するなど、リスキーな面も孕んでいたことを考えると、井原監督の勝負師としてのカンというか「持っている」もので勝った面もあるのかなと。

井原監督のプランどおりに進んだ試合であり、交代策も決まった試合だった気もするんですが…。

とはいえ、試合後冷静に考えてみるとどっちに転がるかわからない試合でもあったよなと。

正直、井原監督に名将の資質があるかというと、やっぱり「?」なのですが。

ただ、試合を見ている時は「ジャイアントキリング」を見ているような気分でした。

次節、湘南に敗戦して5位に後退したV・ファーレン長崎。とはいえ直近の好調さはあなどれない上に、久しぶりの「九州ダービー」です。

そして、最近大味な試合で勝ちを伸ばしている3位の名古屋グランパス。

ある意味一番侮れないチームだと思っているのですが、夏の厳しい時期の連戦。

連勝街道と行きたいところです。

J2も後半戦に入ったとはいえ、まだまだシーズンは長いです。井原監督はもっと我々を楽しませてくれるはずです。

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