敗戦してしまった金沢戦が気になると思いますが…。敗戦の予兆は岐阜戦にあり? 周回遅れのアビスパ福岡レビュー。【第21節】アビスパ福岡vs岐阜FC戦

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周回遅れをシリーズ化しようとは思ってないんですが

7月8日(土)の14:00。金沢戦の4時間前ですが。

ついに、第21節アビスパ福岡vs岐阜FC戦を見終えました。

さて、このブログを金沢戦が始まるまでに書ききるのかかが問題ですが(結局、書ききれませんでした…)。

前回も言い訳を書きましたが、どうも仕事が収まらず。周回遅れのレビューとなります。

特にメディアを絶っているわけでもないので、アビスパ福岡がウェリントンのPKで勝利したことくらいは知っています。

ただ、なんとなく伝え聞く感じだと「苦しい試合を勝ち切った」というニュアンスだったんですが…。

点を取れなかったのは確かなんですが、個人的にはアビスパ福岡の方向性としてはこれはこれでいいなじゃいか?と思っています。

ただ、今後上に行くためには、確実に足らないこともあるだろうと。そう感じる点もありました。

これを書いているのが、ちょうど14時頃ですが、4時間後の金沢戦も似たような展開になるんじゃないかなーと思っています(実際どうもそうなったぽい)。

そんな、第21節アビスパ福岡vs岐阜FC戦を振り返ってみたいと思います。

アビスパ福岡のフォーメーション

今日もいつもの3-4-2-1(3-4-3)かと思ったら。

あれ、なんかちょっと違うなと。

4-2-3-1っぽい?

ただ、この形は初めてではないです。

今シーズンも名古屋戦の途中から採用したときもありました。

ただ、その時と違うのは、「3の中央」が山瀬だということ。以前は三門でした。J1の時も湘南戦でこの形はやっていますがその時も三門。

山瀬というのは、初めてです。

過去のことでしかないことが残念ですが、攻撃的な選手では邦本が務めたことがありました。

その時はあまりハマった印象はなかったですが…。

井原監督が主に前線からのプレスを狙うときに作用する形だと見ていますが、守備時は4-4-2になります。

ほぼ、ウェリントンと山瀬のツートップの状況になります。

三門の時はこういうことはなかったので、おそらく三門とはまた違う役割を山瀬は担っていたと思います。

この位置で山瀬は一体何の役割を託されていたのか。

個人的には、そのことがこの試合の全てだったと言っていいような気もしています。

ちなみに前線では、坂田に代わって松田が出てきました。

怪我の影響もあったとは思いますが、最近途中出場が続いていました。

とはいえ、良い動きしていたので愛媛戦から先発もあるかなと思っていたので、活躍を期待したいところです。

試合序盤からコンパクトで高いラインの守備

この数試合ずっと、アビスパの「守備する位置」を気にしているんですが。

この日はこの数試合で一番高い設定になっていたと思います。その分、最終ラインも高かった。

岐阜のGKビクトルからのビルドアップですが、非常に高い位置からプレス。

パスを回してくる岐阜のビルドアップにプレッシャーをかける。というのが狙いだったのだと思います。

前回は高いプレスを早々に止め、自陣で相手を待ち受ける形に移行したアビスパ福岡ですが、岐阜戦ではここぞと見ると、高い位置で相手へプレス。

愛媛戦とは違う展開になりました。

それだけ岐阜のパス回しを警戒していたということでしょうか。

興味深い岐阜の攻め「ゼロトップ」システム

ここでちょっと岐阜の戦術が面白かったので、ちょっと触れておきたいと思います。

岐阜の攻めの中心はシシーニョ。

攻撃は3トップのようなのですが、中央がシシーニョです。

これは、いわゆる「ゼロトップ」といわれるシステムなのかなと。

Jリーグではあまりみないシステムです。個人的にもこの「ゼロトップ」というシステムをはっきりと理解しているわけじゃないんですが…。

ゼロトップシステムというと思い浮かべるのは、バルセロナのメッシ、もしくはローマのトッティといったところでしょうか。

ゼロトップの特徴は「偽の9番」がクローズアップされますが、ワントップないし、3トップの中央のプレーヤー(いわゆる9番の選手)が前線に張るのではなく、低い位置を取ることで中盤で数的有利を作るシステムです。

相手のセンターバックはマークする選手が不在となり、下がっていく「偽の9番」につけば、ゴール前にスペースをあけることになるし、ゴール前にポジションをとっても2列目やサイドのウィングの選手が中央にどんどん入り込んでくるので、誰をマークしていいか混乱する。

といったのが特徴だと見ています。

バルセロナといってもグアルディオラ時代ですが、その頃の自在な攻撃を思い出していただけると想像しやすいかも?しれません。

岐阜もこれに近い形を取っていたと思われます。

シシーニョが中央で張らず、中盤に吸収された位置で細かくポジションを少しずつ変えながらパス交換。

そこからサイドのウィングへボールを供給したり、後ろから侵入してきた2列目の選手とワンツーを狙ったりと中盤のパス回しで圧倒しようというのが、狙いです。

岐阜の得点者が左ウイングの古橋、インサイドハーフの永島、この日は出場のなかった右ウイングの田中パウロ、中盤のそこの庄司などに分散しているのはこのシステムに寄るところが多い遠も言われます。

シシーニョは完全に「偽の9番」。ひたすら低い位置に下がり、ポジションを変えながら周りを活かすための基点を作る役割です。

中央が空くので、サイドにボールが入ってもクロスを入れてこず、そこからもう一度パス回しで攻め込んでくるのが非常に特徴的でした。まさにバルサっぽい。

個人的には非常に面白いチームだなと感じました。

こうした特徴的なチームが増えるのはJリーグを盛り上げる意味でも重要かなと思います。見ていて非常に興味深いです。

アビスパ福岡の攻撃と山瀬

アビスパ福岡の攻撃の中心はウェリントンです。

しかし、ウェリントン1人で点を取れるわけじゃありません。

クロスを挙げるにしても、相手をある程度崩す必要があるわけですが。

この日、攻撃時の4-2-3-1の「3の中央」に配置された山瀬ですが、山瀬に期待されたことは、「攻撃力のアップ」だったと思います。

この数試合個人的にはずっと条件付きではあるものの「石津待望論」というのを唱えています。

条件付きというのは、ムラのあるプレーぶりに井原監督が先発として納得していないというのも何となく感じるためです。

とはいえ、後半攻撃のエンジンが入るところで出てくるところを見ると、井原監督もその攻撃力に期待している部分は大きいのはわかります。

個人的にも今のアビスパの攻撃に足りないピースを確実に持ち合わせているのは石津だと思うので。

ポイント・D・ポケット

毎回記事を読んでいただいている方には代わり映えしなくて申し訳ないのですが。

アビスパ福岡の前半の戦い方はやはりココが弱いように思います。

ポイントのエリアで山瀬が基点を作ろうとするシーンもあったんですが良い形には結びつきませんでした。

あえて「石津抜きの攻撃」と表現しますが、石津が居ない場合アビスパ福岡の攻めはこの「ポイント」付近では攻めがあるのですが。

どうしても、サイドのスペースのエリアにボールが運ばれやすい。

これは、最終的にクロスでウェリントンに合わせるという狙いがあると思うので、狙いだといえば狙いなのだと思います。

ただ、攻めの形が「サイド」寄りになります。

もちろん、ウェリントンの良さを活かそうと思えばこの攻めも悪くは無いと思うのです。

ちょっと工夫が無いというのが個人的には気になるところです。

誰か「赤いライン」で示した内側「Dのエリア」を攻略する攻めがあると、相手も外側、中央を考えなくてはならず守りにくいはず。

この役割を担えるのは現状アビスパ福岡では石津だけなのかなと。

その状況を山瀬に変えて欲しかったのかな?と、個人的には感じたのですが…。

とはいえ、山瀬はもともと攻撃的な選手ではありますが、「ポイントエリア」で基点をつくるのは三門のほうが巧いような…。

山瀬もパサーというよりは、もともとはドリブルでガンガン攻める「オレがオレが」なタイプ。

年齢と共にバランスの良いプレーをするようになった印象があるのですが、山瀬の攻撃力が活きるのは、良いパスをもらう形なのかなと。

ゴールエリア付近で良い形でボールをもらってドリブルシュート。という形が作れると、一番良いのかもしれません。

印象に残ったところでいうと、後半の49分ぐらい相手のパスミスから亀川が良い形で攻撃につなげたシーンの山瀬の動き。

山瀬は中央にいたのですが…。

パスコースを探す亀川と、タイミングが合わないのかそのまま外へ流れていきます。

しかし、結局パスは出ず。

代わりに松田が中央へ走りこんでくるのですが、こちらも残念ながらタイミング的に遅かったです。

もし、攻撃で基点となることを期待されていたのだとしたら、山瀬には中央で粘って欲しかったかなーと。

一番前にポジショニングしている以上、そこは勝負じゃないかなと。

個人的には、相手を背負ってでもボール受けてターンを試みて欲しかった。

もっと言えば、早くボールを引き出して、カウンターの形を作りたかった。

守備時の4-4-2の前線に山瀬が配置された理由は、実はそこだったんじゃないかなと思うんですが。

そういった意味では石津と比べると、攻撃の構築においての貢献度は高くなかったと言わざる得ないのかもしれません。

前線で相手を追い回し、局面、局面で顔を出す。もちろんこの場面以外では、前線でボールを引き出したりする役割もこなしていましたし、何より走り回っていたと思います。

しかし。井原監督が何を山瀬に期待していたかにもよりますが、「またやりますか?」と言われたら、実施するほど手応えを得た布陣じゃないかもしれません。

というのがこの日の山瀬の個人的な印象です。

ウェリントンのPK

足を引っ掛けて倒したというわかりやすいプレーではありませんでしたが…。

攻撃の形がまとまらないアビスパ福岡を救ってくれたのはPKでした。

ウェリントンがPKを得たシーン。

岐阜のDF阿部の手が背後からウェリントンの肩越しにかけられています。

こういったプレーを見ると、2014年のワールドカップでブラジルvsクロアチア戦で日本人で主審を務めた西村雄一氏の「PK判定」を思い出しますが…。

FIFAもこのワールドカップの前から「背後から手をかけるプレーは厳しくみる」と言っていた記憶があります。

ゴール前のプレーで相手選手に手をかけてしまうのはリスキーなプレーですね。

ウェリントンの駆け引きもあったかもしれませんが、これはPK判定は致し方ないのかなと…。

人のふり見て我がふりなおせ。じゃないですが、プレーが荒いと言われがちな岩下ですが、こういったプレーはこれまであまりみない気がします。

そのへんはさすが、冷静に対応していると言えるのかもしれません。

後半のアビスパの押し込み

愛媛戦でも後半から攻勢を強めたアビスパ福岡ですが。

この日も後半から攻勢を強めた感のあるアビスパ福岡。特にウェリントンのPKゲット後、すぐさまジウシーニョに代わって石津が入ってくるのですが。

ここからアビスパの攻撃は本格化したように思います。

ゲームプランとしての流れ、1点を先制したこと、相手がやや攻撃的にならざる得なかったこと。

そういった条件もあったとは思いますが、石津がはいると攻撃の質が変わります。

また、愛媛戦ではちょっと石津の動きが良いようには思えなかったですが。

この日は動きがキレていたように思います。

石津が入ったことによる変化

石津が入るとやはり、「中央の攻撃」が変わります。

上記のシーンは、最終的に駒野のサイド突破からシュートへと繋がるのですが。

中央でボールを受けた石津が相手のチェックを剥がして前を向くところから始まります。

このプレーが決まると、一気に相手を押し込める。

相手の数が少なければ、そのまま中央へ攻め込めます。

この形が作れるのはやはり石津だけなんですよね…。

ただですね。個人的には全てにおいてこの形に頼ることは、両手をあげて賛成とも実は言えないところがあり…。

アビスパ福岡は開幕から徐々にいろんな点を修正してここまで来ています。

しかし、開幕時から全く改善できていないことがあると見ています。

問題はフィニッシュワークより「引き出しの数」?

個人的にはアビスパ福岡のチームづくりの方向性は今のままで問題ないと思います。

ただ、ポイント・D・ポケットの攻めの精度をとアイディアの成熟度を高めないと引いた相手は崩せないと思います。

現状は最後の精度の問題のようにも思えるのですが、個人的には「相手を崩しきれていない」ことのように感じています。

まだ引いた相手を崩すには、動きが「直線的、かつ正直」すぎる印象を持っています。

三門がゴール前で、グラウンダーのクロスをスルーしたけど、後ろに誰も居なかったというシーンがありましたが。

この辺はまだまだ即興的な印象も強いですし、チームとして成熟するには時間がかかりそうな気がします。

だからこそ、個人的には「カウンター」に活路を見出している部分もあるのですが。

相手から奪って、速攻でボールを沈める

今のアビスパ福岡は、これが苦手というか結果に結びついていません。もちろん、サイドに展開してウェリントンというのも確かにストロングポイントなのですが。

最近の試合を見る限り、相手もウェリントン対策をしっかりしている気がします。

無理に勝とうとせず、しっかりヘディングさせないことが以前以上に、徹底されてきているような気もしています。

ウェリントンがある程度抑えられてしまうと、それすなわちアビスパ福岡のストロングポイント「セットプレー」も一気に陰りを見せてしまいます。

この状況の打開のためには、新しい攻め手が必要だと思うのですが、その一手として効果的なのは「速攻」なのではないかと。

開幕の大分戦でもそうでしたが、引いた相手をこじ開けるのはなかなか難しい。相手が攻めてくる「0-0」うちに確実に先制点を奪うためにはやはり「カウンター」も武器になりえる気がしているのですが。

この辺のカウンターの理想の形は愛媛戦でちょっと触れていたりします。

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カウンターでいくと、石津が上手く飛び出して良い形を作ることもあるんですが、なかなか点に結びついていません。

ポッピもカウンター攻撃を担うことのできる1人だと思うんですが、出場機会をつかめていません。

ウェリントンがなんとか点を決めてくれると良いのですが、やはり特定個人の選手に頼りきるというのはチームとしてどうよ?というのもあります。

もちろんカウンターに限りませんが、「新しい攻撃の形(つまり引き出しの数)」をものにしないとアビスパは今後厳しい場面が増えるのではないでしょうか。

おそらくですが、この話は金沢戦にもかかってくる話かなと思いますので、次節金沢戦のレビューでまた考えてみたいと思います。

なるべく早くそちらの記事もかけたらなと思いつつ。

連敗は避けたい次節群馬戦の勝利を願いたいと思います。

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