組織的にはポジティブ。個としてはネガティブ?アビスパ福岡に見える過密スケジュールの影

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攻撃面では良い面が出たものの、選手のコンディションが厳しい・・・

ホーム初勝利から中 3 日で迎えたナビスコカップ第 5 戦横浜 F マリノス戦。

また、中 2 日でリーグ戦となる柏レイソル戦を迎えることとなるアビスパ福岡。

徐々に暑くなり、より過密スケジュールが厳しくなる中、ターンオーバーも考えつつのオーダーになるだろうと予想はしていました。

そんなアビスパ福岡は、この日この数試合継続している 4 – 4 – 2 ではなく、3 – 4 – 2 – 1で試合に望みました。

マリノスの状態の悪さにも助けられた面も大きかったですが、3 – 4 – 2 – 1 としては、理想的な攻撃を見せつつも 1 – 2 の逆転負け。

そんなナビスコカップ 横浜マリノス戦を振り返ってみたいと思います。

3 – 4 – 2 – 1 の課題はボールを奪ってからの攻撃

実質守備時には 5 バックになる 3 – 4 – 2 – 1 。守備に人数をかけられる分、前に人数が少ないこのフォーメーション。

必然的にビルドアップにしても、カウンターにしても人数が足りない。

というのは、J2 時から課題としてありました。

J1 になってからは押し込まれるシーンが多く、その課題が顕著だったので、4 – 4 – 2 へ移行。

とはいえ、4 – 4 – 2 も「守備的な布陣」であることに変わりはなし。

3 – 4 – 2 – 1 より前でチェックに行けることを優先したフォーメーションです。

どのみち、奪ってからどう攻撃していくか。が課題であることに変わりはありません。

鍵は高い位置からのプレス&ボール奪取

3 – 4 – 2 – 1 にしても、4 – 4 – 2 にしても、今アビスパに足らないのは、高い位置からの守備で奪い切る力だと思っています。

イメージとしては、ドルトムントに象徴される「ゲーゲンプレス」。

このへんは監督がクロップでなくなってからやり方も変っていますが、バイエルン・ミュンヘンも「攻撃時に高い位置で奪われたら即時奪回」。

という戦術です。

スペインサッカーというよりは、ドイツ的な「高い位置で奪ったら、すぐに縦」というサッカー

カウンターという意味では、アトレティコ・マドリーの 4 – 4 – 2 も参考になるかなと思ってましたが・・・。

チャンピオンズリーグの準決勝 2nd レグ「バイエルン・ミュンヘン vs アトレティコ・マドリー」戦を見ると。

全く試合の形を作れてないのに、低い位置からのカウンター一閃。1点取ってしまうアトレティコのスタイルはある意味すごい高度な気がします。

結果、2 – 1 で試合だけ見れば敗戦した試合ですが、バイエルンの怒涛の攻撃をひたすら凌ぎ続けるというのもかなり高度なミッション。

あれを期待してたら、とても点が入りそうにもありません。

井原監督がアトレティコの戦いを真似ているとは思いませんが、今のアビスパはこのより高度なサッカーでないと点が入らないサッカーをしてしまっている気がします。

マリノス戦はやりたいことができた試合

正直、この日のマリノスの出来は全然良くなかったです。

特に守備に厳しさがなく、アビスパを自由にさせてくれた面もあったり。

よって、手放しで喜べる結果ではないのですが・・・。

前半開始すぐのプレー。

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相手陣地の中盤で金森&冨安&阿部が高い位置で相手をプレス。

3 対 2 を作ります。

このあと、苦し紛れにパスを出したボールを鈴木惇がカット。

そのまま縦に走りだしていた阿部にパスを入れて、コーナーキックを取るところまで行きます。

と、非常に良い攻撃の形を作ったと思います。

相手陣地でボールホルダーを追い込み、奪ってすぐに攻撃に展開。

この形ができると、チャンスできますよね。

金森のビルドアップ

また、この試合で光ったのが金森のビルドアップ。

3 – 4 – 2 – 1 では、守備時に 5 – 4 – 1 になるのでボールを奪った時にサイドに居ることが多い金森。

しかし、この試合は攻撃時に阿部がポジションを上げると、金森は内側に入っていました。

ちょうど、3 – 4 – 2 – 1 の「2」の位置でプレーをした感じでした。

3 – 4 – 2 – 1 のビルドアップでまずいのは、3バックから、ウィングバックにボールが出るも、そこで相手の守備にかかること。

アビスパでは起きがちなのです。

それを嫌がると、ウェリントンにロングボールという形が増えるわけですが。

しかし、この日は金森がやや中央寄りの位置で基点となります。

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田村にボールが入ると、相手が詰めてきます。

この時、ボランチへのパスコースをマリノスは塞ぎに来ているのですが、金森が空いたスペースでボールを受けます。

これが基点となってアビスパの攻撃がつながります。

さらに阿部から、金森、平井とわたって相手の守備が中央に寄ったところで、空いたサイドで阿部がクロス。

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昨シーズン J2 で群馬に 4 – 1 で勝利したことがありましたが、その時の金森がこんなかんじでした。

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金森がこういう役割をできると、攻撃もスムーズになると思うんですが、ウェリントンが入ると役割が変わるのか。

いまいちこうならないんですよね・・・。

そのへんは、平井のプレースタイルにもあったように思います。

単純に相性だけで言えば、金森はウェリントンより平井のほうが合いそうです。

相手にブロックを作られてしまって、普段なら城後のカットイン、ウェリントンの頭に合わせたくなるシーン。

中央で下がってきた平井が相手を惹きつけて、その裏で金森がスペースへ。

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中央にボールが入って相手の守備が金森へ殺到。

そこをフリーになった平井が裏へ。

あわやゴールというシーンに。

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普段からこういう形が作れれば・・・。

前半はマリノスに押し込まれるシーンもありましたが、攻撃の面では良い形も多かったです。

実際、先制点もアビスパ。

セットプレーではなく、流れのなかから取れました。

ただ、このへんにマリノスの問題もみられました。

マリノスのクリアしたボールをダイレクトで堤が前線に送るんですが。

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ディフェンスラインが、ややぼんやり。

ラインを上げることもなく、ちょっと迫力がありませんでした。

とはいえ、ボールを受けた金森がドリブルを仕掛けてクロス。

相手の前に入り込んだ平井がゴール。

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普段ほとんど作れない流れからのゴール。

アビスパに取ってはポジティブな要素の多い内容の試合だったと思います。

とはいえ後半が・・・

スケジュール的に厳しい状況ですので、疲労が出るのは仕方ないところもあるでしょうが・・・。

堤の PK はちょっと不用意。

自分自身が倒れてしまったので、焦ったかもしれません。

また、前半ディフェンスラインを上げられず危機を招いたマリノスですが、後半はアビスパもディフェンスラインが停滞。

中盤が開き始めると、オープンな展開に。

オープンな展開になってしまうと、個の力で劣りがちなアビスパは辛くなります。

マリノスの怒涛の攻めに耐え切れずに失点。

神山が最後のところで好セーブを連発していただけに、凌ぎたかったですが。

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守備が不安に

あまり、ネガティブに捉えたくはないですが。

後半は守備で不安なところが見えてきました・・・。

堤の不用意な PK。

ゴール前のディフェンスで、相手のフェイントに簡単に倒れてしまった阿部。

クロスに飛び込む選手を完全に見失ってしまったり(前半)、ボールをキープしようとして、相手に簡単にボールを奪われてしまった中村北斗。

全体的には疲労からラインが押し上げられなくなってしまったこと。

など。

後半はだいぶ守備が辛かったです。

個の問題もありますが、最後まで戦えていたかなというと、ちょっと厳しい見方もできるかもしれません。

途中出場から必死に攻撃を牽引しようとしていたマリノスの斎藤学のプレーからすると、アビスパにそういう気持ちが見れなかったのが残念。

スケジュール厳しいのは判るんですけどね。

チームとしても、疲労の蓄積が見えてきているのが心配です。

中 3 日でリーグ戦柏レイソル戦となりますが・・・。

疲労がたまってくると、思いの外あっさり戦えなくなるアビスパ。

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ベガルタ仙台戦でも、淡白になってしまっていたので・・・。

柏レイソル戦ではそんな淡白さは即命取りとなりそうです。

戦力的に相手が上なのは判ってるんですが・・・。

気持ちだけでは負けてほしくないところです。

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