ベガルタ仙台にどう戦いを挑みたかったのか?見えない勝ちまでのアプローチに不安が募る今後。2nd ステージ 第 6 節アビスパ福岡 vs ベガルタ仙台戦

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なんとか引き分けに持ち込んだベガルタ仙台戦

前回のベガルタ仙台戦でもサイドチェンジやサイドからの細かいパスワークに翻弄されたアビスパ福岡。

この試合も翻弄されてしまいました。

同じようなアプローチをしてくる柏レイソルもそうですが、この手のサイド攻撃で長短のパスを扱えるチームに弱い傾向にあるということがよく判りました。

なんとか、同点で終えることができましたが…。

攻撃守備とも形が見えないというか、守備から攻撃という流れはほとんど構築できず。

オープンな展開から何度か良い攻めの形は見せたものの、決めきれず…。

FC 東京、ガンバ大阪戦と良い形を見せられたものの、鳥栖戦の敗戦からまたスクラッチした感のあるアビスパの組織…。

というか、「組織を運用できるほどプレーに精度が無いため、不安定すぎる」というのが正確なところなのかもしれません。

引き分けたものの、守備の脆さが出てしまったのは、特に今後の不安要素として大きいですが…。

そんな 2nd ステージ 第 6 節アビスパ福岡 vs ベガルタ仙台戦を振り返ってみたいと思います。

アビスパ福岡のフォーメーション

この日の布陣も 4 – 4 – 2。

20162ndsec6-avispa

左サイドに為田。FW に坂田を入れてきました。

平井、邦本はベンチスタート。

コンディションの面もあると思いますが。平井に関しては、最近良さが消えてましたかね…。

邦本は、良さは出していたものの、やや空回りしてる感もありました。

井原監督としてはそういった面も考慮しての先発メンバーという感じでしょうか。

また、この布陣からすぐに思いつくのは…。カウンター攻撃

まあ、基本アビスパの攻撃はカウンター or ロングボールなので、そう大きく攻撃を入れ替えてきたわけではないと思いますが。

ただ、裏を狙ったボールは増えそうだなと。

ベガルタ仙台はサイドバックが積極的に攻撃参加してくるので、その裏を狙いたいという意図はあったと思います。

流動的に裏を狙うアビスパ福岡

フォーメーションからも推測できたように、今日のアビスパ福岡は DF ラインの裏を狙う攻め。

それも、金森、坂田が走りこむのではなく、為田が絡みながら、前線を流動的にして裏を狙っていました。

前半 17 分のシーン。

自陣やや浅めの位置から實藤のロングボール。

右サイドの實藤から、ゴール前やや右に蹴りこんだボールですが、追いかけたのは左サイドの為田。

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金森は、このときは右に位置していますが、左サイドにも顔を出したり、その時は坂田が右といった形で、相手 DF と駆け引きしながら裏を取るという作戦でしょう。

FW に縦パス入れてバイタルから勝負するより、一気に裏で勝負をかけて、中央切り込めなければサイドで起点を作ってから、攻めるといった感じでしょうか。

このポジションを入れ替える形は、前後半の間、ずっと継続していました。

ただ、裏を狙うだけなら良いんですが、チャンスに人数が足らないという自体を招く一因にもなっていたような。

前半でそこまで効果的でもないというのはわかっていたと思うんですが、他に手立てはなかったんでしょうか?

というより、これ意外に戦術がなく、それしかなかったのか。

平井と金森がバイタルでボール引き出すという形も後半からあったとは思うんですが、愚直に裏狙ってましたし…。

「変化」を自分たちでつけることができないのはアビスパの弱点のように思います。

ただ、過去の試合で言うと、この裏へポンと出してみるというのは案外良い結果を招いるのも事実。

アルビレックス新潟戦で 4 得点したのも、裏へのロングボール一本というのが多かったですから。

統計的には「最も点が取れる戦術」と言えるかもしれません。

とはいえ、カウンターにしても、サイド攻撃においても決定的な場面はなかなか作れなかったですね…。

そのへんもうひと工夫が必要だったようにも思います。

守備の問題点

一方、守備なんですがベガルタ仙台の狙いは、逆サイドだったように思います。

ゾーンで守る相手をボールサイドに寄せてから、反対の空いたスペースで勝負。

という形が多かったように思います。

ただ、アビスパにとってはそこが狙いめだったと思うんですが。

サイドチェンジを狙う直前に潰して、奪うのか。

サイドチェンジ後を狙ってボールを奪うのか。

坂田のシュートの場面のように、パスカットなどでサイドチェンジを潰せると、

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縦パス一本でちゃんという場面もありました。

サイドチェンジのパスをカットするのはなかなか難しいとは思いますが。

その前で対応するのか、後で対応するのかイマイチ中途半端な感はありました。

で、実際サイドチェンジをされたあとの対応がやっぱりゆるい。

ベガルタ仙台が左サイドから右サイドへ展開した場面。

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サイドバックに入ったところ、縦へ仕掛けさせなかったところまでは良かった思ったんですが。

相手がボールを下げたところ。

アビスパも守備がスライドして対応するんですが、ボールへの集まりがやや仙台のほうが早い。

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縦に入ったところを三門が奪いに行くんですが、ルーズボールを拾われて、前線へ。

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決定的な場面まで持ち込まれてしまいます。

個人的には、三門が仕掛けたところで奪うのがベストだったかなと思ったんですが…。

仙台のほうが人数かけていたので、坂田に拾えというのも酷かもしれませんが、もう少し寄せて欲しかったかな…。

上手くボールを奪えないがために、攻撃も怖さが無いというのがこの日のアビスパだったように思います。

ガンバ戦のような得点できるんじゃないかという鋭さがなかったですね…。

失点の場面は?

サイドでボール自由に持たせすぎ。

というのはあると思うんですが、気になったのは、後方からの揺さぶりに対して。

この失点前に仙台は 1 回 左サイドまでボールを送ります。

avispa-saidD2

アビスパの右サイドは詰めているんですね。

で、ここから仙台の最終ラインを経由して、逆サイドにボールを運びます。

avispa-sideD3

空いたスペースにサイドバックが侵入しています。

ここは、ゾーンプレスである以上、空いてしまいます。

なので、急いで左サイドが詰めるんですが。

また、中央にボールを返されてしまいます。

この辺から、ボールに誰も詰められず。守備陣が中央に寄っている感じが。

守備バランスがこの時点から崩れているようにみえました。

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そしてまた、サイドで高い位置を取られたまま簡単にパスを入れられてしまいます。

パスが入れば、もちろん守備に寄せるんですが、相手のフォーローの方が数歩早い。

三門が気づいてすぐ追いかけるんですが、後手。

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簡単に自陣深いところまでボールを持って行かれてしまいます。

そして崩されて失点。

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試合開始早々でもこのスペースは狙われていたんですが、濱田とかしっかり詰めてたんですけどね…。

暑さが原因でしょうか・・・。

それともハモン・ロペスとウイルソンに気を取られすぎたのか…。

ゴール前なので、難しい判断だとは思いますが。

ただズルズル下がり続けた最終ラインと、チェックに行けない守備が招いたといえるかもしれません。

仙台のほうが暑さという意味ではナーバスな条件な気もしますが…。

失点後のエンジンのかかり方を見ると、前半は省エネ作戦だったでしょうか…。

その結果受け身になったら元も子もないのですが…。

何年ぶり?ロングスローからゴール

アビスパのロングスローは J2 時代からずっと「十八番」なわけですが。

ただ、ゴールにつながった。

というのはかなり少ない攻撃であったりもします。

個人的な記憶では 2年ぐらい前でしょうか?

城後が入れたロングボールを坂田が相手を体で抑えながら、反転シュートでゴールしたことがあったような。

今回のゴールも坂田なわけですが、坂田はロングスローに対して何か「持っている」のかもしれません。

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後半、いまいち攻撃しきれなかっただけにこれは大きな 1 点。

これでベガルタ仙台も攻めに転ずるしかないため、アビスパもカウンターに活路が開けるのでは?

失点シーンを思い起こすようなサイドからの攻めを喰らった直後。

城後よく戻ってました…。

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そこからのカウンター。

金森のドリブル突破から、触ればゴールという展開だったんですが…。

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その後はオープンな展開に

このあとからは徐々にオープンな展開に。

アビスパが攻めれば、ベガルタがカウンター。

それをまたアビスパが奪って、カウンター。

そんな展開で、ベガルタ仙台の秘密兵器らしいパブロ・ジオゴがカウンターで前を向いたシーン。

潰せると思ったのか、濱田がサーッと詰めたあたりで嫌な予感はしましたが…。

最近ようやくわかってきましたが、濱田ってこういう時にギャンブラーな動きしますよね…。

昨年の大宮アルディージャ戦でムルジャに出るパスをダイビングヘッドでカットに行って撃沈しましたが…。

思い切りが良いのは、悪いことではないと思いますが…。

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案の定、フリーのウイルソンにパス。

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終わったと思いましたが、神山がいました。

このあと、仕返しとばかりにアビスパもカウンター。

最後はかなりオープンな結果となりましたが、1 – 1 の引きわけで試合終了。

最悪の結果は避けられたというところでしょうか。

結局は攻撃も守備から

結局この試合、最後までわからなかったのは、ボールの取りどころ。

相手がサイドで高い位置をとることに対して、下がるだけの最終ライン。

それに合わせて、中盤も下がり気味。

とはいえ、下がってばかりで相手に当たれない前半。

下がるというのは、井原監督も再三指示していたようでうが…。

前半はどこで奪って攻撃に移るのかわかりにくかった…。

唯一可能性を見たのは、為田に収まったシーン。

avispa-pass

右サイドで相手を孤立させてボールを奪ったら、逆サイドに展開。

相手の守備が薄いところを、為田がドリブルでボールを持ち込む展開。

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ただ、こういった形を作ったのは、この 1 回だけ。

とはいえ、全体的に見ると受け身なボール奪取が多かったように思います。

カウンターとはいえど、高い位置でチャレンジがしたいところですが…。

後半もオープンな展開になり、中盤でしっかり締めるというシーンがなく。

4 – 4 – 2 のゾーンプレスをせっかく導入しているわりに、奪いどころが無いというのは、ゾーンを導入している意義があるのかという疑問も湧くわけで。

この日は、選手間の距離感も悪かったですし、左右に揺さぶられたあと、中央で守備陣が「グチャッ」となるのもどうなのかと。

この先思いやられる試合内容でした。

攻撃もサイドアタックで、持ち上がるところまでいっても、中に誰もいない。

城後が入ってくるのはわかるんですが、城後のためのスペースをみんなで譲っているようにも見えて、これはこれで大問題な気が…。

確かに、FC 東京戦、ガンバ大阪戦では城後が中に走りこむことでチャンスができましたが、それで毎回チャンスができるほど甘くはないはず。

そこを囮にして、ゴール中央飛び込む選手がいても良かったような。

そういう意味では、末吉の上がりはダニルソン、冨安といったところと比べると物足りないですね…。

井原監督が、この数試合末吉を使わない理由というのはそういったところにあるのかもしれません。

左サイドからボールが上がるときは、

坂田が内側に切れ込む → 空いたスペース城後

くらいしか動きがありません。

その間に誰か割って入ってこないと点は望めないように思います。

J2 のときは、鈴木惇がここに入り込んで、点決めてたんですけどね。

せっかく前線でポジション入れ替えてやってるんですから、そこは井原監督というより選手個人個人が「自分たちで考えて」やって欲しい気もします。

もっと自主性というか、「考えて」走らないとなんの意味もないと思うんですが。

こうなってくると、また

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という話になってくるんですが…。

もうロングスローからの得点は、2年位期待できない可能性が高いわけで。

攻撃の可能性が見えなかったも辛いところですね・・・。

かろうじてまだ湘南、名古屋、甲府までは射程圏内です。

諦める必要はまったくありませんが、今日のような試合をやっていたら、残留の可能性はかなり低いかと。

サポーターが見たいのは、FC 東京戦やガンバ戦の勇姿なんじゃないでしょうか。

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