【読了しました】機械より人間らしくなれるか? ブライアン・クリスチャン

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とりあえず、2014年のNo.1書籍

こちら2012年が初版なので今年発売の書籍ではなく、個人的に今年出会った書籍の No.1でしょう。

最近読書は「電子書籍」ともっぱら決まっていますが、久しぶりに本屋で手にした一冊。

電子書籍でも探しましたが、残念ながら電子書籍版はなし。

でも、そのタイトルがあまりにも面白そうだったので、即決で購入しました。

最高のハードボイルド小説

近年あまり流行らないのか、ハードボイルドな作品に出会いません。

おそらく個人的に最後に読んだ「ハードボイルド」というジャンルに入るのは「八月のマルクス」。

いま手元に書籍がないので確認できないのですが確か、著者の新野 剛志さんが現代で最もハードボイルドなのは「お笑い芸人」じゃないか。という発想から主人公は「元お笑い芸人」とした。

的なことを確か巻末で話していたはず。

1999年の江戸川乱歩賞ですね。これが最後のハードボイルドらしい作品じゃないでしょうか。

※もちろん探せば、他にもあるのでしょうが、私が出会った中では。ということです。

ちなみにですが、新野さんはちょっと前にドラマ化された「あぽやん」の原作の方でもありますね。

と、話がずれましたが、この「機械より人間らしくなれるか?」 は良質なハードボイルド小説だと思っています。

実際の話なので小説というと語弊があるでしょうが・・・。

本の内容としては、「チューリングテスト」と呼ばれる「AI がどれくらい人間らいしいか?」を競うコンテストに参加する話です。

最も人間らしい「AI」を選ぶのはもちろんですが、このチューリングテストは、AIと一緒に「最も人間らしい人間」に選ばれた方も表彰されます。

「最も人間らしい人間」てなんだ?

と、思われた方はぜひ本書を読んでいただきたいのですが、この本は「最も人間らしい人間」へ挑んだ戦いの記録です。

「最も人間らしい人間てなんだ?(それも AI と比べて)」

という問いを散文的に並べ立てただけ。というと聞こえは悪いですが、著者の考えをたどった非常に知的な思考の集大成です。

そして、最後著者が見たもの。

さらに、著者が漏らした一言。

これが非常にハードボイルドです。

AI との人間らしさをかけた激闘を戦い終えた最後の言葉は、かのフィリップ・マーロウを思い起こしてしまいました。

印象的な言葉

この作品の中で印象的な言葉を引用しますと、

現代人は長い時間をコンピュータ画面の前で過ごす。蛍光灯の明かりが灯る部屋のちさなブースにこもり、電子データを送受信している。このようなデータのやり取りにおいて、人間であることとは、生きているとは、そして人間らしさを発揮するとは、一体何をいみするのだろうか。 -デイビッド・フォスター・ウォレス-

と、ページの一番前にあった、それもアメリカの作家の言葉の引用です。

引用の引用です。

ただ、完全にこれ自分のことだわー。

と、思わされたというのがこの作品にのめり込んだキッカケでした。

今やってる仕事において人間らしさってなんだろう?

って、考えただけでもすべてを投げ出したくなりますから(笑)

そういう意味では、実感しやすい世界の話だったということもあるし、おそらく作者の気持ちもわかりやすい立場だったんだなと思います。

情報量エントロピーという概念

また、この作品の中ででてくる「情報量エントロピー」という概念は非常に興味が持てました。

実際、こうしてブログを書きながら「オリジナリティ」ってなんだろうと考えている人間にはとても響く概念だと思います。

この情報エントロピーという概念は、誤解を含めていってしまえば「オリジナリティ」を計測する話です。

自分の言葉がどれだけ、「オリジナル」なのか。

これは、記事を描く上でも大切にしたい点ですからね。

おそらく自分の感覚として非常に親しい方の作品だったと思います。

もう2014年も終わりますが、今年はこの書籍を超すものは出てこないでしょう・・・。

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