0-4 でサンフレッチェ広島に完敗も、アビスパ福岡の狙いはなんだったのか?大敗だからこそ勝ちに繋がるヒントあり?

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おそらくこの結果は、井原監督が勝ちにいった結果だと思います。

0 – 4 ということで昨年のチャンピオンチームであるサンフレッチェ広島に完敗。

湘南が名古屋に勝利しましたんで、単独最下位となってしまいました。

試合が一試合少ない分 6 月 2 日の名古屋戦の結果次第ではまだ順位を上げられる差ではありますが・・・。

とはいえ、この試合をポジティブに振り返るのは難しい。

まあ、切り替えていくしかありませんね。

シメオネ風に言えば、パルティード・ア・パルティード。

一試合、一試合勝利に向けて戦うしかないことにかわりはありません。

と、言いたいところなんですが、この試合も井原監督の狙いがあったはずです。

勝利するための試行錯誤と、チャレンジ。

そして、それを実現できなかった要因が大敗だからこそ、明確にあったんではないかと。

もちろん、チャレンジはこの試合だけでなく、ずっとこれまで続いているものでもあるんですが。

アビスパが何に挑戦した結果、この大敗だったのか。

サッカーだけでなく、スポーツでは大敗するとよく「切り替えていこう」とか「次の試合に集中しよう」。

なんて、言われます。

個人的にはこの言葉が好きじゃありません。

どうもこの言葉のニュアンスには、大敗した試合は忘れて、次だ!というニュアンスがある気がするからです。

確かに大敗はショックなんですが、そこを忘れてたらチームは改善しません。

ちゃんと現実を見て反省して悪かったことを突き詰める。

その結果、次どうするべきかがわかるわけです。

そこを放置していたら、また同じ過ちを繰り返します。

もちろん、井原監督はじめアビスパのコーチ陣は広島戦で大敗した理由を分析をするでしょう。

それは、自分たちの過ちを確認する作業であるかもしれません。

選手にとっても厳しい指摘があるかもしれません。

認めたくない現実があるかもしれません。

しかし、それを超えなくては進歩は無いわけです。

だからこそ、選手にはこう言いたい。

もう一度戦おう」と。

そんなリーグ戦第 14 節サンフレッチェ広島戦を振り返ってみたいと思います。

邦本をボランチで先発起用

サガン鳥栖先での邦本のボランチがハマったからなのか。

この試合、邦本がボランチ起用。

そして、この数試合続いていた 4 – 4 – 2 ではなく、3 – 4 – 2 – 1 を選択した井原監督。

おそらく、広島のサイドアタックを警戒した結果なのでしょう。

そして、左サイドには中村北斗を起用。

亀川不在の中、阿部、下坂がこのポジションにはいりましたが広島のミキッチとマッチアップさせるには中村北斗がベストと見たのでしょう。

前回、中村北斗は逆サイドからのクロスの守備が難点なのでは?

と見ているのですが、サイドで一対一で対応する場合などはまずまずの守備を見せます。

過去の試合で言うと、磐田で言うところのアダイウトンや、新潟で言うところのコルテースなど。

縦に来るタイプはなんとか対応します。

そういったところを買っての左サイド起用でしょう。

ちなみにミキッチですが、昨シーズンで退団と思っていたんですが、残留したんですね。

クラブワールドカップの時は、「クロアチアに帰る」なんて報道されていたのでてっきり退団したとばかり・・・。

アビスパ福岡の布陣ですが、最終ラインは左から、

田村、堤、キム・ヒョヌン。

中盤に左から、

中村北斗、末吉、邦本、實藤。

シャドーに金森、城後。

ワントップにウェリントンという先発陣。

ウィングバックを採用して、サンフレッチェ広島のサイドアタックに対応したのだと思います。

ただ、3 バック時のアビスパの弱点は「ビルドアップ」ができなくなること。

人数が前にかけられず、ウェリントンへのロングボール頼みになりがちです。

そうした弱点を補う存在が、邦本のボランチ起用ということだったんだと思います。

ナビスコカップの鳥栖戦ではリズム作ってましたからね。

前に出るボランチ邦本

自らボールをもらうこともあれば、非常に高い位置に出て行く邦本。

守備でも積極的に前に出ます。

前半、8分ごろのプレー。

相手のパスがややルーズになったところを、ウェリントンとサンドしてボールを奪取。

そこからパスを展開すると、自らゴール前へ。

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オフサイドとなりましたが、城後のクロスに反応します。

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と、やや押され気味ではあるもののアビスパの狙った形が出来ていました。

この日のアビスパの狙いはこうした「可能な限り高い位置」での勝負。

そして、手数をかけない速攻。

もちろん、これはシーズン開幕時から変わらないアビスパ福岡の「狙い」です。

ただ、この日はボランチからしっかりと人数をかけることで、しっかりとパスをつないで相手陣地に押しこもうという狙いがあったと思います。

しかし、上手く行ったのも前半 16 分ぐらいまで。

1 失点目は、サンフレッチェの攻撃の上手さが光りました。

5 バックで守るアビスパに対して、ややボールの入れどころを探している感じのサンフレッチェでしたが、サイドがダメなら中央で。

と、あっさり中央を攻略。

2列目からバイタルに人が飛び出しつつ、ピーター・ウタカが下がってボールをワンタッチ。

バイタルで前を向かれてしまいます。

ピーター・ウタカのこぼれ球への反応と、シュートの上手さもありましたが・・・。

これまで、バイタルで前を向かせないことがアビスパの強さだっただけに。

これはこの後の展開が心配と思っていたら案の定な結果に。

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2 失点目は、サイドの駆け引きで裏を取られてから。

ウィングバックを入れたのは良かったんですが、この時は實藤が完全に逆を疲れてしまいました。

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サイドの攻撃を封じるはずが・・・。

宮吉のシュートも上手かったです・・・。

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中も外もやられてしまっては・・・。

この時点で為すすべなしだったのかもしれません。

これまで出来ていたバイタルを固めることもできず。

警戒したサイドを固めることもできず。

3 失点目は、ゴール内のマークの受け渡しの甘さから失点。

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ゴールしたサンフレッチェの柴崎ですが、ゴール前に入ってきた時はキム・ヒョヌンが見ていました。

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しかし、クロスが上がる直前にキム・ヒョヌンの前のスペースにウタカが。

ヒョヌンは手で後ろを示しているので、柴崎への選手への警戒があったと思うんですが・・・。

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ウタカへマークを移すと、柴崎がフリーに。

それをみて慌てて實藤がマークへ行くんですが、間に合わず。

そもそも、中村北斗一人でなく、金森がもっとミキッチに詰めておけよ。

という話でもあるんですが。

しかし、こうしてみるとサンフレッチェの選手は確実に守備と守備の間に人数かけて入ってきますね・・・。

アビスパと比較すると、「やるべきことを確実にこなしている感」があります。

後半、平井、ダニルソンを投入も・・・

今日あたり先発もあるんじゃないかなと思っていたんでうが、ダニルソンを實藤に変えて後半から投入。

そして金森を下げて、平井も投入。

キム・ヒョヌンが右サイドバックに入って、後半から 4 – 4 – 2 の形に。

個人的には、この 2 人は入れ替えでなく、同時起用で見たいところでしたが・・・。

ただ、状況は好転せず更に失点。

前線の高い位置からプレスを仕掛けようとしたアビスパ。

ウェリントン、平井、ダニルソンというところで取りに行ったんですが・・・。

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敢え無くかわされ、前線へパス。

このとき、前にボールが入ると、キム・ヒョヌンが前に出て守備。

その時のポジショニングがこんな感じ。

avispa-line

右サイドのキム・ヒョヌンがだいぶ中央、かなり前に出てチェックに行ってるんですが簡単にかわされます。

おそらくバイタルでフリーの選手を見つけて、チェックに来たんだと思うんですが・・・。

ただ、それはサイドバックの仕事だったのか・・・。

さらにパスを受けたウタカに堤もかわされて、一瞬 DF は田村だけに。

前線の高い位置でプレスに行ってかわされた時。

この時の末吉の守備位置や、DF ラインの位置ってどういう約束になっているのでしょう。

末吉のポジションは高いような気もするし。

DF もボールが入るタイミングでバラバラと慌てて前にでて守備するくらいなら、前線でプレスをかけたらもっとラインを上げても良いんじゃないと思ったり。

この時は、すでに 4 バックですが。

3 バックで高いラインコントロールというと、トルシエ監督の戦術を思い出しますが、アビスパもそれくらい思いきったポジションどりしても良いんじゃないかなと。

結局、バラバラになった DF ラインの堤が抜けたところでボールを入れられて、4 失点目。

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この日は、久しぶりだったからか、それとも 4 – 4 – 2 で良かった部分を踏襲したこれまでとは違う 3 – 5 – 2 だったからか。

DF ラインのコントロールが緩かったり、攻撃的になったボランチとの距離感が全然会わない印象だったアビスパ福岡。

バイタルがポッカリと空いてしまったり、バイタルで相手に仕事されたりと全然良い所がありませんでした。

ただ京都から移籍して、初先発のサンフレッチェ宮吉に華を持たせてしまった形に。

アビスパの敗戦はチャレンジの裏返し?

柏レイソル戦で 3 失点、サンフレッチェ広島戦で 4 失点。

内容の違いはあれど、リーグ戦にて失点の多いアビスパ福岡。

ただ、個人的にはアビスパが「攻撃」に向かい始めたからこそ、生まれてきた課題が現状だと思います。

この日の前半は、攻撃のために前に出始めたボランチと最終ラインの距離感が問題だったように思います。

後半は相手がほとんど攻めて来なかったので正確なことは判りませんが、ボランチと最終ラインの距離をきっちりできれば大きなトラブルにはなりませんでした。

しかし唯一、失点の場面だけがバランスを崩しました。

開幕当初、ブロックを形成して戦うだけではジリ貧な試合が続きました。

相手に押し込まれる時間が圧倒的に多かったアビスパ福岡。

しかし、ブロックを形成して、相手陣地に近い位置でボールを奪うことはできるようになりました。

そこから攻撃時に前に出ることはできるようになりました。

あとは、前に出てボールを奪われた時の再奪取。

そして、そこをかわされた時の守備。

いわゆる「ハイプレス」。

ここができれば、J1 でも相手を押し込んだゲームができるはずです。

その可能性は、柏レイソル戦、サガン鳥栖戦で可能性を見せました。

アビスパ福岡はようやくJ2 のスタイルから脱却し、近代的なサッカーの領域に近づいてきているように思います。

ただ、広島と比較した時の選手のプレーにおける「細部」の成熟度の差は大きなものを感じました。

アビスパ福岡のプレーは細部の精度がまだまだ甘く見えます。

しかし、この差を何とか詰めていくかないのが現状です。

あとは、その完成が先に来るのか。

それとも先にシーズンの終わりがやってきてしまうのか。

目指している方向は何も間違ってないと思います。

自信を失う必要は無いと思います。

反省するべきところは、反省して、次節名古屋グランパス戦で堂々と戦いましょう。

良い結果が出ることを願っています。

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