【マカロニウェスタンと日本】福岡発マカロニウェスタンの世界その4

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いろんなマカロニウェスタンを紹介してもらっているうちに徐々にわかってきたことが

ざかしんく いろんなマカロニウェスタンの映画を紹介していただいてわかってきたんですが・・・。これって日本の「西部警察」や、「あぶない刑事」の銃撃戦とそっくりですよね。
水上さん はい。ああいった作品も間違いなくマカロニウェスタンの影響を受けていると思います。
ざかしんく あと、日本でいえば皆川亮二さんの「ピースメーカー」もまさしく、マカロニウェスタンの世界観だなーと
水上さん はい。私はまだピースメーカーという作品を読んでいないんですが、もうその作品を聞いた時から「マカロニウェスタン」に違いない!と、思っています
水上さん あと、マカロニウェスタンでは、「銃の練習」というシーンも多く出てきます。日本未公開の作品にも多くそうした場面が出てきます。
ざかしんく そういった練習のシーンとか特訓のシーンは日本だけでなく、他の映画でもよく見られますよね。こうして見るといろんなパターンや話があるんですね。
水上さん よくマカロニウェスタンは「一辺倒」だとか、「全部同じ」なんて批判を受けたりするんですが、確かに1つの型はあるんですが、ストーリー展開は色んな物があるんです。
ざかしんく そうですね。アル中からガンマンとして復活してターゲットだった子供を逆に守る話や、目の見えないガンマンなんて、今聞いても面白そうですもんね。
水上さん 目の見えないガンマンなんてどうやって敵を倒すんだって思うでしょ?チンピラに絡まれたときは、わざと相手に押されたりしながら押した相手の数と方向を探るんですよ。1人、2人、3人、4人、5人と。そして、バタッと倒れた瞬間、その方向にパパパパパーンと、銃を撃つんですね。
ざかしんく 今聞いても、すごく面白そうです。古さを感じません。
ざかしんく ちなみにですが、ときおりいろんな作品で「ジャンゴ」って言っているのが聞こえますが、これってなにかあるですか?
水上さん そうです。「ジャンゴ」はマカロニウェスタンの主人公の代名詞です。ジャンゴのタイトルがつく作品はすごく多くて、俳優も特徴も違いますが名前は「ジャンゴ」で出てきます。日本未公開のものも多いのですが、元祖は「続・荒野の用心棒」ですね。原題が「ジャンゴ」です。しかし、「情無用のジャンゴ」「血斗のジャンゴ」の中には「ジャンゴ」が出てこないんです。
ざかしんく なるほど。出てこなくてもジャンゴというのがあるんですね。
水上さん はい。他にもジャンゴに対抗する「サルタナ」というのもあります。これははじめにジャンニ・ガルコが演じる悪役が非常にすごくて、そこからシリーズができます。これも、サルタナも作品によって全く俳優も特徴も違いますが「サルタナ」という名前で登場します。
水上さん 中には、お金もうけのために「ジャンゴ対サルタナ」のような映画も出てきます。「ジャンゴとサルタナがやってきた!これで終わりだ」「ジャンゴとサルタナが出会うとき」のようなものもできます。一般の方はもうこれは見ても面白くないと思います(笑)すごい低予算ですし。

水上さんがサラサラっと描いてくださった「アメリカ西部劇」と「マカロニウェスタン」の違い

■アメリカ西部劇
・小奇麗な顔
・比較的おじさんの主人公
・そんなに人を殺さない
・冒険活劇
・チョッキ
・左右が上がった帽子
P1000562

■マカロニウェスタン
・髭面の男臭い主人公
・マント
・目線を隠す帽子
・激しい銃撃戦、決闘
P1000564

日本のマカロニウェスタン「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」

ざかしんく 近年は、「マカロニウェスタン」というのはもう作られてはいないんですよね?
水上さん はい。まったく。ただ、数年前、あえて上げるとするなら日本の三池監督がつくられた「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」です。
ざかしんく あー。ありました。そう、ジャンゴ!ですね!
水上さん 三池監督は多くの作品を作られていますが、あの作品はマカロニウェスタンを意識しているし、多くのマカロニ・ウェスタンへのオマージュが込められています。
ざかしんく なるほど。そうだったんですね。
水上さん もういろんなオマージュがいっぱいなんですが、最後のシーン保安官役の香川照之さんに十字架が投げつけられるんですけど、その十字架の形とあと墓碑名。墓碑銘にMERCEDES ZAROって書いてあるんです。これ、「続・荒野の用心棒」で最後ジャンゴが使った十字架に書いてあるのと同じなんです。」
ざかしんく はあー。なるほど。そういうのがあるんですね
水上さん はい、そうしたいたずら心をいれてますね。三池監督。

やっぱりコレクションとかもすごいんですか?

ざかしんく 最終的にマカロニウェスタンは何本くらい撮影されているんですか?
水上さん 500本くらいなんですが、どこまでを「マカロニウェスタン」とするかも難しいんですよね。
ざかしんく なるほど
水上さん 「コメディ西部劇」を入れるかなんです。「マカロニウェスタン大全」では入れてるんですけど、イタリアにチッチョとフランコという2人の有名なコメディアンがいまして、この2人がマカロニウェスタンともつかないような作品を多く作っているんです。だいたい「2人の〜」とつくとチッチョとフランコです。「西部に現れた2人のりんご」とか、「2人のカスター将軍」とかですね。
ざかしんく コレクションとかもされているんですか。例えばポスターとか。
水上さん いや、ポスター等はいくつか持っていたりはしますが、コレクションとまでいかないです。そちらの世界にはホント、手も足も出ないすごい方々がいます。僕はどちらかというと、「多く見た」というタイプです。
水上さん 実際コレクションの方はすごいですよ。あと、銃器ですね。もう映画の銃器を見ただけで「これは何年製のどこで作られたナニナニ社のナンナン改造型」とぱっと言い切ります。
ざかしんく マニアの間でも、棲み分け。のようなものがあるんですね。
水上さん はい。まさに棲み分けかもです。

まだまだ続きます。水上さんとマカロニウェスタンとの関係について聞いてみたいと思います。

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